研究課題/領域番号 |
23H00561
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
Tobias Bauer 熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(文), 教授 (30398185)
|
研究分担者 |
床谷 文雄 奈良大学, 文学部, 教授 (00155524)
梅澤 彩 熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(法), 教授 (90454347)
藤田 智子 九州大学, 比較社会文化研究院, 講師 (20782783)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
キーワード | 生殖補助医療 / 非配偶者間人工授精 / 非匿名化 / 家族 / 出自を知る権利 |
研究実績の概要 |
本年度は研究計画調書および交付申請書に記載した計画に従い、本プロジェクト全体のアプローチの仕方と目的をメンバー全員で確認し、本調査の準備のために文献レビューおよび予備ヒアリングを行った。 本プロジェクトの第一歩として、まず研究会を開催して本プロジェクトの方法的フレームワークである「経験的倫理学」(empirical bioethics)の研究方法についての共通認識を構築し、ドイツ、オーストラリア、ニュージーランドにおける非配偶者間精子提供(AID)の現状、および、法学、倫理学、家族社会学等の各分野で議論されている課題について確認した。また、メンバー各々の担当フィールドと専門領域に関して、先行研究の文献調査を行い、研究水準を確認した。それを踏まえて、ドイツおよびオーストラリアでのフィールド調査を行い、①上記の文献調査で得られた見識をエキスパートインタビューを通して補完し、各国の最新の動向を確認し、②2024年度に実施予定の本調査に必要な準備も行い、③2025年度に開催予定の国際シンポジウムに協力して頂ける海外の研究者・関係者の候補者を立てることができた。フィールド調査での訪問先は、生殖補助医療や法学専門の研究者、ドナーとAIDで生まれた人を結び付けることを支援するスパームバンク、AIDで生まれた人の自助グループの代表者、AIDで生まれた当事者、生殖補助医療フェア等であった。年度末には改めて研究会を開催してメンバー各々が得た見識について共有し、2024年度以降の研究計画の方向性を検討した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2024年度に本調査を実施できるように、①方法的アプローチの確認、②エキスパートインタビューやAID家族を対象としたインタビュー調査のための準備が整ったため、本プロジェクトは次のフェースに進展可能である。
|
今後の研究の推進方策 |
本プロジェクトのこれまでの進捗状況を鑑みて、当初の研究実施計画通りに進めていくことが可能であると判断し、研究計画の変更は必要ない。 プロジェクト全体の纏まりを視野にいれて、今後もプロジェクトメンバー間の連携と情報共有を徹底していく。
|