| 研究課題/領域番号 |
23H00608
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| 配分区分 | 補助金 |
| 研究機関 | 国文学研究資料館 |
研究代表者 |
齋藤 真麻理 国文学研究資料館, 研究部, 教授 (50280532)
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| 研究分担者 |
龍澤 彩 金城学院大学, 文学部, 教授 (00342676)
井田 太郎 近畿大学, 文芸学部, 教授 (20413916)
小助川 元太 愛媛大学, 教育学部, 教授 (30353311)
山本 嘉孝 国文学研究資料館, 研究部, 准教授 (40783626)
粂 汐里 国文学研究資料館, 研究部, 特任助教 (50838050)
中本 大 立命館大学, 文学部, 教授 (70273555)
土谷 真紀 お茶の水女子大学, グローバルリーダーシップ研究所, 准教授 (80757451)
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| 研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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| キーワード | 画題 / 画論 / 粉本 / 狩野派 / 小野篁 / 地獄絵 |
| 研究実績の概要 |
本研究は中近世日本における画題・画論の展開と粉本研究を主要な課題とすることから、その時代に画壇を席巻した狩野派の営為等にまずは焦点を絞っている。 しかし、本課題をより広く深い視点から考察するためには、もう一点、経典等の宗教的な言説と結ぶ絵画表象や経絵などへの目配りも必須であろう。たとえば、中近世に成立した経典注釈等の言説と、経絵や地獄絵、室町物語の挿絵等との関係性については、検討の余地が残されているように思われる。とりわけ、「経王」と称された『法華経』の受容と展開を閑却することはできない。注目されるのは、中世天台の談義所において著された『法華経』注釈書である。その一つ、『一乗拾玉抄』が書き留めた「竹女」をめぐる説話はこれまで顧みられたことがなかったが、竹と不産女地獄の図様と結びついた早い例として重要である。そのほか、漢字の「かたち」そのものを説話化した篁説話は『江談抄』等にも見え、溯れば雷死をめぐる中国の文字説話に発する。それらが『江談抄』や仏典注釈へ、『法華経』注釈書へ流れ込み、近世文芸にも継承されてゆく道すじも見えてきた。仏教知に根ざしつつ、絵画表象を醸成したこれらの説話は、本課題の次なる展開を考える上でも重要である。 他方、華やかな漢画系の宮廷画題・勧戒の画題として享受された「玄宗皇帝絵」をめぐって、国立国会図書館蔵「花いくさ」が画題「風流陣」を描いた作であることを指摘しつつ、説話研究の視点から絵画表象を読み解く上で、画題や題画詩、画賛、狩野派粉本の重要性と研究展望を述べた(以上、齋藤)。 なお、室町物語の中でも、仏教知を反映しつつ、諧謔味あふれる作品に『おようのあま』が知られる。伝本僅少の作品であるが、その奈良絵本を見出したことから、本科研にて国文学研究資料館に備えた。現在、翻刻と作品分析を進めている。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
「研究実績の概要」にも記載のとおり、中世『法華経』注釈書に所見の地獄絵をめぐる言説などを考究し、日本仏教綜合研究学会2024年度例会シンポジウムにおいて研究発表を行った。その成果はすでに論文化を終えており、『日本仏教綜合研究』23号にて近刊予定である。加えて、仏教知を取り込んだ室町物語の奈良絵本を入手するなど、新たな研究資源の発掘も進んでいる。
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| 今後の研究の推進方策 |
画題に関する検討は前接の研究課題から取り組んでおり、17世紀狩野派、とくに狩野探幽周辺が初発と考えられる「戯画図巻」をめぐる研究を上梓したが、本作には能狂言を踏まえた戯画が散見する点から、芸能をめぐる共通知と狩野派の営為との連環については、本課題においても引き続き注視し、掘り下げてゆく。また、五山文学を中心とする題画詩のデータ集積と読解、大英図書館が所蔵する絵巻・絵入り本調査に加え、絵師研究の一環として狩野昌運筆『酒呑童子絵巻』(フリーア美術館)、奈良絵本等の工房研究の一環としてコロンビア大学図書館等の絵巻調査を行いたいと考えている。渡航費の高騰状況を見極めながら、効率よく、優先順位を十分に検討した上で計画を遂行する。このような実作の調査結果を踏まえながら、狩野派粉本の世界との往還のすがたを検証してゆく。 画論研究については在外機関が所蔵する『後素集』等の調査を前年度に終え、翻刻と分析に着手しており、研究を加速させたい。
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