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2024 年度 実施状況報告書

海戦法規の現代的課題とその克服に向けて

研究課題

研究課題/領域番号 23K25454
配分区分基金
研究機関早稲田大学

研究代表者

瀬田 真  早稲田大学, 国際学術院(アジア太平洋研究科), 准教授 (90707548)

研究分担者 保井 健呉  中京大学, 法学部, 講師 (00844383)
新井 京  同志社大学, 法学部, 教授 (10319436)
真山 全  大阪学院大学, 国際学部, 教授 (80190560)
石井 由梨佳  防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 人文社会科学群, 准教授 (80582890)
松山 沙織  大阪経済法科大学, 法学部, 准教授 (80824416)
権 南希  関西大学, 政策創造学部, 教授 (90570440)
研究期間 (年度) 2024-04-01 – 2028-03-31
キーワード海戦法規 / 人道法 / 海洋法 / 空間 / 法益 / 海上武力紛争法 / 台湾
研究実績の概要

本研究は、ロシア-ウクライナ戦争や中国-台湾の軍事的緊張の高まりをうけ、ますます重要性の高まる海戦法規の抱える現代的課題について、いかに整理・解決されるべきかを、ある法とあるべき法の観点から分析することを目的として実施している。
今年度は、ニューポート・マニュアルについての共著論文を発表すると同時に、各員の研究を個々に進めた。それと同時に、全体としては、海戦法規の書籍に向けての意見交換を行うと同時に、それぞれの担当を配分し、執筆に着手することとした。書籍の性格上、出版に向けてはさらに様々な検討を要するが、最も重要な部分についての決定がなされたと言える。また、日本政府や社会において、最も懸案となる台湾周辺の安全保障に関連し、台湾国立海洋大学の楊名豪先生を招聘し、研究会を行った。台湾有事、という言葉が日本に定着して久しいが、地理的に、台湾での問題は不可避的に日本に影響を及ぼすものと考えられる。また、中国の政策や戦略についての研究を参照する限り、中国は台湾に対して正面からの海上武力紛争ではなく、封鎖により台湾の政治的立場を変更させようとすることなども指摘される。いわゆるグレーゾーン戦略、と呼ばれるような戦略である。こうした事態に対しては、平時に適用される海洋法及び武力紛争時に適用される海戦法規の両面からの検討をしておくことが重要であり、その認識を共有しつつも、本研究では海戦法規の観点を中心に研究を進める。
研究成果は、国内外の査読付き学術誌や学会での発表を通じて公表された、あるいは出版プロセスの過程にあるほか、大学教育への応用として教材開発や講義内容の充実にも寄与した。

現在までの達成度
現在までの達成度

2: おおむね順調に進展している

理由

昨年度、おおむね順調に開始することができたため、今年度も良い流れを継ぐことができた。特に、当初予定していた台湾周辺の水域につい手の検討を進めるにあたり、楊先生のご協力を得て研究を進められたことの異議は大きい。また、個別論点の検討および研究成果も公表できている。

今後の研究の推進方策

研究計画に沿って、研究代表者及び研究分担者それぞれによる個別論点の分析、検討をさらに進めていく。これらの成果は国内研究会、国際ワークショップ等を通じて研究代表者および分担者らで共有し、総論的・理論的な検討へと発展させていく予定である。こうした個々の研究活動とは別に、研究グループとしての活動も進める予定である。海戦法規についての書籍に関して具体的に着手したため、研究グループとしてこれをしっかりと形にしていくことが、今後重要になると考えている。また、来年度は研究機関の中間となることから、研究成果のアウトプットに関しての議論もより積極的に行っていく予定である。

次年度使用額が生じた理由

当初の想定よりも手元の資料で研究が進んだこともあり、想定との差が生じるに至った。英語での報告・出版により力を入れて、英文校正などに用いていく予定である。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2025 2024 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (4件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件) 図書 (2件)

  • [国際共同研究] 国立台湾海洋大学(その他の国・地域)

    • 国名
      その他の国・地域
    • 外国機関名
      国立台湾海洋大学
  • [雑誌論文] 海上阻止活動の根拠としての自衛権の「拡張的・修正主義的」解釈について2025

    • 著者名/発表者名
      新井京
    • 雑誌名

      国家と海洋の国際法 柳井俊二先生米寿記念(下)

      巻: 0 ページ: 531-544

  • [雑誌論文] 「日本の新安全保障法制の抑制性による国際法抵触という逆説的局面-集団的自衛権の行使形態論に触れつつ」2025

    • 著者名/発表者名
      真山全
    • 雑誌名

      国家と海洋の国際法-柳井俊二先生米寿記念(上)

      巻: 0 ページ: 725-742

  • [雑誌論文] Newport Manualの概要及び検討2024

    • 著者名/発表者名
      新井 京、権 南希、瀬田 真、松山 沙織、真山 全、保井 健呉
    • 雑誌名

      同志社法學

      巻: 76 ページ: 1~69

    • DOI

      10.14988/0002000494

  • [雑誌論文] 戦争犯罪の保護法益2024

    • 著者名/発表者名
      松山沙織
    • 雑誌名

      ウクライナ戦争犯罪裁判

      巻: 0 ページ: 31-44

  • [学会発表] 海上での多国籍軍事作戦における法的諸課題2025

    • 著者名/発表者名
      保井健呉
    • 学会等名
      海上武力紛争法研究会
    • 招待講演
  • [学会発表] Cross-Strait Armed Conflict and the Laws on the Use of Force and Armed Conflict at Sea:How to Determine the Applicable Rules2024

    • 著者名/発表者名
      Akira Mayama
    • 学会等名
      International Symposium on the Regulation and Practice of Freedom of Navigation in the Taiwan Strait
    • 国際学会 / 招待講演
  • [図書] 海洋法2025

    • 著者名/発表者名
      瀬田真
    • 総ページ数
      320
    • 出版者
      弘文堂
    • ISBN
      978-4-335-36015-2
  • [図書] 核なき時代をデザインする-国際政治・核不拡散・国際法からみた現実的プロセス2024

    • 著者名/発表者名
      吉田文彦・遠藤誠治・佐藤丙午・真山全(共編著)
    • 総ページ数
      367
    • 出版者
      早稲田大学出版部
    • ISBN
      978-4-657-24008-8

URL: 

公開日: 2025-12-26  

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