研究課題/領域番号 |
23H00905
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
山口 創生 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 地域精神保健・法制度研究部, 室長 (20611924)
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研究分担者 |
西尾 雅明 東北福祉大学, 総合福祉学部, 教授 (20271942)
佐藤 さやか 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 地域精神保健・法制度研究部, 室長 (20450603)
吉田 光爾 東洋大学, 福祉社会デザイン学部, 教授 (30392450)
岩永 麻衣 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 地域精神保健・法制度研究部, リサーチフェロー (80972869)
臼井 香 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 地域精神保健・法制度研究部, リサーチフェロー (50972098)
川口 敬之 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 地域精神保健・法制度研究部, リサーチフェロー (50622768)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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キーワード | 精神障害 / アウトリーチ / ケースマネジメント / 多職種支援 / 地域ケア |
研究実績の概要 |
本研究は、精神保健福祉領域における多職種アウトリーチ支援の新規利用者を10年間追跡し、当事者や家族の主観的(生活の質、主体性、家族負担など)、臨床的(症状、再入院など)、プロセス(サービス頻度など)アウトカムを毎年継続的に調査し、彼らの生活の長期転帰を検証する国際的に初めての軌跡研究(Trajectory study)である。 参加機関は、国内で多職種アウトリーチ支援を提供する医療・福祉機関である。機関要件は、精神保健福祉士・看護師・作業療法士・医師など3職種以上を含む多職種チームを構成していることであった。全国団体コミュニティ・メンタルヘルス・アウトリーチ協会(https://www.outreach-net.or.jp/)と連携して参加を募集した。利用者の導入基準は、1) 2023年10月1日から2025年9月30日までに参加機関の訪問サービスを利用開始し、2) 2) ICD-10で精神疾患、3)年齢55歳未満とした。調査に参加した利用者に同居等の家族がいた場合には、もっともかかわりのある家族メンバー1名にも調査への参加を依頼する。利用者調査では、生活の質尺度「ReQoL」や主体性尺度「SPA-5」、孤独感尺度「UCLA-LS-10」などを用いている。また家族調査には、生活の質尺度「ReQoL」や家族負担尺度「ZBI-8」、関係性尺度「FQ」などを用いている。また、各機関のスタッフは、就労や住居の状況、サービス頻度などを評価する。10年間に渡り、これらの調査を年1回実施する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
全国団体コミュニティ・メンタルヘルス・アウトリーチ協会を得て、最終的に23機関が本研究に参加した。23機関は都市部だけでなく、北海道と沖縄の機関も含まれている。2023年9月までに機関募集と研究説明会、各機関における調査実施体制の調整を行った。当初計画の予定通り、2023年10月1月から各機関でリクルートを始めている。2024年3月31日までに合計30名以上の利用者が調査に参加している。
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今後の研究の推進方策 |
今後、各機関と定期的な連絡を取りながらリクルート状況をモニタリングする予定である。また、2024年10月からは一回目の追跡調査時期を迎えることから、データの回収も進める。データの質を保つため、主要実施機関である国立精神・神経医療研究センターの研究班ミーティングは2週間に1回行われ、また参加機関とのミーティングも1年に1回行う予定である。加えて、研究計画論文も発表予定である。
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