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2023 年度 実績報告書

言語入力の多様性が子どもの言語発達に及ぼす効果

研究課題

研究課題/領域番号 23H01034
配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

針生 悦子  東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 教授 (70276004)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
キーワード言語発達 / 乳幼児 / 言語環境 / 対乳児発話
研究実績の概要

本研究は、子どもの言語発達を導く言語環境とはどのようなものかを明らかにすることをめざすものである。具体的に言語環境としては、子どもに話しかける人の多様性や、子どもへの話しかけ方の多様性に着目する。というのも、次のように考えるからである。
話される単語は同じでも話者や話し方が異なればその音は物理的に完全に同じにはならないが、言語を身につけるには子どもは、そのような違いに惑わされることなく、言語の音を聞き取ることができるようにならなければならない。また、使いこなせる言語の幅を広げるためには子どもは多様な語彙や表現に出合う必要もある。それらの点からみて、多様な人々に多様なやり方で話しかけられることが、子どもの言語発達の大きな助けになることが予想される。
そこで本研究は、子どもに対して話しかける人の多様性や話しかけるしかたの多様性と、子どもの言語発達との関連について検討する。そのためのデータは、子どもが日常的にどれだけの数の話者にどれだけの頻度、時間にわたって話しかけられているかについては質問紙によって、また、子どもが身近な養育者からどのような話しかけを受けているかは親子の相互作用の観察によって、また子どもの言語発達レベルや学習能力は実験と語彙チェックリストを併用して得る。本年度は、言語環境について測定するための質問紙を開発したほか、予備実験を重ね子どもの言語学習能力を測定するための実験方法を確定し、言語始発期の子どもを対象としたデータ収集を開始した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

文献研究と予備実験を重ね、縦断研究のデータ収集の開始月齢を定めるとともに、実験手続きや質問紙のバッテリーについても確定することができた。第一波についてはデータ収集も開始した。

今後の研究の推進方策

当初の予定どおり、第一波のデータ収集を継続するとともに、第二波、第三波についても順次、データの収集を開始し進めていく。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Impact of talker variability on language development in two-year-olds2024

    • 著者名/発表者名
      Zhao Jing、Kobayashi Tessei、Haryu Etsuko
    • 雑誌名

      Journal of Child Language

      巻: - ページ: 1~23

    • DOI

      10.1017/S0305000924000084

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 子どもはどのように発話者の感情を読みとっているか2024

    • 著者名/発表者名
      池田慎之介・針生悦子
    • 学会等名
      池田慎之介・針生悦子 2024 「子どもはどのように発話者の感情を読みとっているか」 日本発達心理学会第35回大会
  • [学会発表] 母親の絵本選択における選書方略の構造の検討2024

    • 著者名/発表者名
      伊藤真夕・針生悦子
    • 学会等名
      日本発達心理学会第35回大会
  • [学会発表] 言語発達の中の「認知」と「非認知」2023

    • 著者名/発表者名
      針生悦子
    • 学会等名
      日本教育心理学会第65回総会

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公開日: 2024-12-25  

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