研究課題/領域番号 |
23H01040
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
安達 友紀 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 助教 (90771519)
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研究分担者 |
水野 泰行 関西医科大学, 医学部, 講師 (00440983)
吉野 敦雄 広島大学, 保健管理センター, 准教授 (90633727)
中村 亨 大阪大学, データビリティフロンティア機構, 特任教授(常勤) (80419473)
藤野 陽生 大阪大学, 大学院連合小児発達学研究科, 准教授 (20707343)
横山 仁史 新潟大学, 人文社会科学系, 助教 (40727814)
北川 裕利 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (50252391)
福井 聖 滋賀医科大学, 医学部, 非常勤講師 (80303783)
榎本 聖香 大阪大学, 大学院連合小児発達学研究科, 特任研究員 (20795174)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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キーワード | 慢性痛 / 慢性疼痛 / 催眠 / ランダム化比較試験 |
研究実績の概要 |
3か月を越えて持続・反復する痛みである慢性痛は,個人の体験する不快な症状に加えて治療費の支出や労働生産性の低下など社会経済的な負の影響を有する。慢性痛に対する心理アプローチの中で,催眠は安全性と有効性に関する知見の蓄積がなされてきたものの1つであるが,その作用機序については検証の余地が多く残されている。安全性と有効性に加えて催眠の作用機序を多面的・実証的に検討することは,慢性痛をもつ人へのよりよいケアの創出につながる。 本研究の目的は,行動抑制・行動賦活モデルを参照枠として慢性痛の緩和における催眠の作用機序を明らかにすることである。そのために慢性痛患者を対象に集団催眠プログラムを行い,質問紙・Ecological Momentary Assessment・インタビューにより多面的にデータを取得する。 令和5年度は,催眠プログラムの資材作成および少数例対象の予備的な臨床試験を実施し,介入の効果量の算出や介入に対する研究参加者の受容性の評価を行うことを計画していた。資材作成については,(1)介入内容および催眠の暗示文が記された治療者用マニュアル,(2)プログラムの内容の要点やホームワークについて示す研究参加者用ハンドブック,(3)遠隔・集団形式で研究参加者に示すためのスライド集の3点を作成することができた。 少数例対象の予備的な臨床試験については,(1)の治療者用マニュアルの作成に当初計画よりも時間を要したため,倫理申請に向けた研究計画書,患者説明文書,マニュアル等の整備が概ね完了した段階に留まった。令和6年度上半期中に倫理申請を行う計画である。 なお,慢性痛における行動抑制・行動賦活モデルの適用状況について,米国,豪州の研究者とスコーピングレビューの共同研究プロジェクトを立ち上げ,OSFにプロトコルを登録した。順次作業を進め,令和6年度以降に論文を投稿予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
治療者用マニュアルの作成に当初計画よりも時間を要したため,予備的な臨床試験の遂行に遅れが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度上半期に倫理申請を行い,同年度下半期より予備的な臨床試験を開始する。予備的な臨床試験の遂行中に,本試験の倫理申請書類の作成を行い,令和7年度より本試験を開始できるように準備を整える。
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