研究課題/領域番号 |
23H01326
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
武田 行生 東京工業大学, 工学院, 教授 (20216914)
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研究分担者 |
菅原 雄介 東京工業大学, 工学院, 准教授 (60373031)
JIANG MING 東京工業大学, 工学院, 助教 (80973073)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 支援装置 / 歩行支援 / アクチュエータ / 設計 / 制御 |
研究実績の概要 |
少子高齢社会において高齢者の積極的な社会参加,QOL向上を目指し,安定保持支援装置と推進支援装置からなる歩行支援システムを対象として,使用者(高齢者)の意図に沿った快適かつ必要最小限の支援を行うためのアクチュエータと機構および制御系について検討を行った.まず,安定保持支援装置については,2軸まわりの回転と1軸方向の伸縮を行うアームを使用者の腰部に2つ装着する構成を提案し,微小の支持力によりアーム先端の接地を維持するモードと転倒防止のための大支持力モードを効率的に切り換えるためのアーム先端部の構造とパラメータの値を適切に決定するとともに,歩行中の足部接地状態に応じたアーム接地位置の決定のために足部に装着された慣性センサの測定データのみによって歩行位相を高精度に検出する手法を開発した.推進支援装置については,足首部に装着される独立アーム型の支援装置を対象として,足関節の背屈制限患者を想定した支援方法を具体的にシミュレーションにより検討するとともに人に支援装置を装着した状態を模擬した装置を製作して実験を行い,その有効性について検討を行った.さらに,力支援モードと軌道追従モードを適切に切り換えることが可能なアクチュエータとしてRHA(冗長ハイブリッドアクチュエータ)を設計,試作し,足首部用の独立アーム型支援装置への適用を想定した実験を行った.そして,使用者の筋力をできるだけ活用した運動を実現すること,許容誤差範囲内で目標軌道への追従が可能であること,使用者の筋発揮状態等に応じてこれらを適切に切り替えることができることの3点について実験により確認を行うことができた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
交付申請時の研究計画に沿った実施が概ねできたと考えている.
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今後の研究の推進方策 |
本年度の成果を踏まえ,研究計画調書に記載した内容に沿って研究を推進する.すなわち,安定保持支援装置,推進支援装置,アクチュエータの個々の機構・要素技術について研究を進めるとともに,これらを統合した歩行支援システムについても検討を進める.
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