研究課題/領域番号 |
23H01328
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小森 雅晴 京都大学, 工学研究科, 教授 (90335191)
|
研究分担者 |
寺川 達郎 京都大学, 工学研究科, 助教 (10847982)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
キーワード | 移動作業ロボット / 設計 / 制御 / 操作法 |
研究実績の概要 |
柔軟な生産ラインを実現するため、工場や倉庫などでは、物品をつかんで別の位置まで移動してそれを置くという基本的な作業ができる移動作業ロボットが必要とされている。そのようなロボットの普及のためには、高い自由度を持つことと、製造コストが低いことが求められる。そこで、本研究では、モータ数以上の自由度を制御することができる移動作業ロボットを提案する。その機構について運動モデルを構築し、それに基づいて機構の成立条件や特異点について解析し、設計法と制御法を構築する。また、ロボット操作時の人の動作・認知特性を調査し、これを考慮して移動作業ロボットの操作法を構築する。本年度は、提案する移動作業ロボット機構について、スクリュー理論と呼ばれる運動理論を用いて運動モデルを構築した。スクリュー理論では、ジョイント間の相対運動および拘束関係を幾何的に表現できることから本目的に適している。運動モデルの構築により、成立条件や特異点について解析する準備を整えた。また、移動作業ロボットの操作時に多くの人に共通して見られる動作・認知特性を調査するため、人がロボットを操作する状況を想定した実験の準備を行った。準備実験を行い、適した指示方法となっているかを確認した。また、準備実験の結果を分析し、動作・認知特性を見出せる可能性があることを確認した。さらに、どの程度、条件を変更して実験を行う必要があるかを検討して、効果的と考えられる条件を選択した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度に、提案する移動作業ロボット機構について、ジョイント間の相対運動および拘束関係を幾何的に表現できるスクリュー理論と呼ばれる運動理論を用いて運動モデルを構築した。また、移動作業ロボットの操作時に多くの人に共通して見られる動作・認知特性を調査するための実験の準備をし、準備実験を行い、動作・認知特性を見出せる可能性があることを確認した。これらのことからおおむね順調に進展していると判断する。
|
今後の研究の推進方策 |
提案した移動作業ロボット機構の運動モデルを基にして、その機構の成立条件や特異点の解析を行う。また、求めた特異点の条件を参照し、移動作業ロボットの機構を設計する手法を構築する。さらに、人がロボットを操作する状況を想定した実験を行い、操作時に多くの被験者に共通に見られる動作・認知特性を見出す。
|