研究課題/領域番号 |
23H01415
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
田中 雄一 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (10547029)
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研究分担者 |
田中 聡久 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70360584)
小野 峻佑 東京工業大学, 情報理工学院, 准教授 (60752269)
佐藤 光哉 電気通信大学, 人工知能先端研究センター, 助教 (60822533)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 信号情報処理 |
研究実績の概要 |
今年度は、センサネットワークのライフタイムを延ばすための要素技術の一種として考えられる、グラフ信号処理のためのサンプリング問題に取り組んだ。特に、以下の手法の検討を行った。1) ネットワーク内でセンサ位置を動的に変更する手法:時系列の空間データ(例:気温・気圧等の環境データ)をセンサネットワーク中で適切に取得するためには、センサ自身も動く必要がある。例えばロボットやドローン等による環境データセンシングがこれに相当する。本年度では、我々が以前に提案した手法を改善させ、時間的な環境の変化に頑健な動的サンプリング位置選択問題に取り組んだ。結果として従来手法と比較して平均二乗誤差が大幅に改善することを明らかにした。2) 多種のセンサによるサンプリング:従来のネットワーク上のセンサ位置選択手法では、1種類のセンサのみを対象としていた。一方で、実際のセンサネットワークを考えた場合、多種のセンサが混在することが考えられ、さらに各センサの精度等が大きく異なることが想定される。本年度は、そのような場合におけるネットワーク上のサンプリング問題に取り組んだ。具体的には、我々が提案したD最適に基づくサンプリング理論に基づき、これを多種センサのための difference-of-convex 問題へと落とし込むことで定式化した。結果として、特に環境中のノイズが大きい場合、従来の1種のセンサのみを利用する手法と比較して大きな性能向上を果たした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度提案した手法により、想定通りの結果が得られ、国際会議や論文誌等に成果を投稿中であるから。
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今後の研究の推進方策 |
グリーン信号情報処理を実現するためには、様々な要素技術が必要である。来年度以降は、特にIoTセンサネットワークや通信分野等の知見を利用しながら、更に高効率な信号情報処理技術を追究する。
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