研究課題
本研究では、軽水炉の燃料被覆管として使用されるZr合金を対象とし、小さなセルで行った第一原理計算の結果を人工ニューラルネットワークに学習させることで、第一原理計算の精度を確保しつつ従来の分子動力学法と同じ程度まで計算コストを減らすことが可能な機械学習ポテンシャルを構築している。2023年度は、密度汎関数に基づいた第一原理計算ソフトVASPにより、単体Zrを対象として、六方晶で格子を歪ませた系、面心立方構造で格子を歪ませた系、表面および原子空孔を含む系、すべり面上の片側の原子を徐々にシフトさせた系の原子配置に対して、系のエネルギー、系内の各原子に働く力を算出し、教師データとした。この際、原子配置は、8つのradial関数と18のangular関数を用いて、並進普遍性と回転普遍性を有する入力データに変換した。これらを人工ニューラルネットワークに学習させることで、Zr中に形成する特異的なナノ組織であるc-loopが形成する過程において重要な物性値を再現する原子間ポテンシャルを構築することに成功した。
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Computational Materials Science
巻: 229 ページ: 112389~112389
10.1016/j.commatsci.2023.112389