研究課題/領域番号 |
23H02189
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 公益財団法人岩手生物工学研究センター |
研究代表者 |
阿部 陽 公益財団法人岩手生物工学研究センター, ゲノム育種研究部, 主席研究員 (80503606)
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研究分担者 |
堺 俊之 京都大学, 農学研究科, 助教 (50911682)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | イネ / ゲノミック予測 / デザイン育種 / QTL / エピスタシス |
研究実績の概要 |
Genomic Prediction(GP)モデルによって、導入する親品種は2品種まで、かつHaplotype blockを大きくしてシンプルなゲノム構成で、一穂籾数、穂数および籾サイズの3形質が揃って最大となるゲノム構成を求めた。その結果、aus品種「Kasalath」とaus品種「Badari Dhan」のゲノム断片が「ひとめぼれ」ゲノム背景にミックスされたゲノム、およびindica品種「タカナリ」とaus品種「Badari Dhan」のゲノム断片が「ひとめぼれ」ゲノム背景にミックスされたゲノムの2種類がデザインされた。このゲノム構成を構築するためRIL同士の交配を実施し、それぞれF2世代1500個体を取得し、genotypingを行い、目的とするゲノム構成の個体を選抜した。次年度以降、これら選抜系統を圃場で栽培し、GPモデルの検証を行う。また、aus、indica、tropical japonicaおよびtemperate japonicaの4つのecotypeのゲノムが「ひとめぼれ」にシャッフルされたRILs700系統の作出を進めた。この700系統について、先進ゲノム支援の支援により全ゲノムシーケンスを実施した。今後、4つのecotypeのゲノムがシャッフルされたRILsで観察されるhybrid vigorのような超越分離が、構築したGPモデルで数万SNPsの効果として表すことができるのか確認を進める。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
概ね計画どおりに進捗している。先進ゲノム支援により700RILsのゲノムシーケンスを実施できたことは大きな進展である。
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今後の研究の推進方策 |
選抜した系統の形質調査を実施し、GPモデルによる予測値の精度を検証する。また、既知主要QTL以外のゲノム領域で、形質予測において重要と判断される領域について、原因遺伝子の同定を進める。エピスタシスを考慮したモデルの構築も進める。
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