研究課題/領域番号 |
23H02264
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構 |
研究代表者 |
前原 紀敏 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (20343808)
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研究分担者 |
中村 克典 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (40343785)
高務 淳 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (80399378)
新屋 良治 明治大学, 農学部, 専任准教授 (30802798)
砂村 栄力 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (90846289)
安藤 裕萌 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 研究員 (20824410)
小澤 壮太 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 研究員 (10753139)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 昆虫病原性線虫 / 共生細菌 / 微生物的防除 / 森林病虫害 / 植物寄生性線虫 |
研究実績の概要 |
昆虫病原性線虫の共生細菌を用いた、多様な生物群に対する新たな防除技術を開発するために、経口感染実験・共存実験・対峙培養を行ったところ、共生細菌はマツノマダラカミキリ・マツノザイセンチュウとネコブセンチュウ・南根腐病菌に対して、殺虫・殺線虫・抗菌活性を示した。これは共生細菌が有望な防除素材候補となることを意味し、新たな防除技術の開発につながる成果である。以下に具体的内容を示す。 ①マツ枯れの防除技術の開発:共生細菌2種が単独で、経口感染実験によりマツノマダラカミキリ成虫に対して殺虫活性を、共存実験によりマツノザイセンチュウに殺線虫活性を示した。 ②外来カミキリムシの防除技術の開発:ツヤハダゴマダラカミキリ成虫の飼育・交尾・産卵の方法、および幼虫の飼育法を確立した。 ③植物寄生性線虫の防除技術の開発:共生細菌2種が単独で、共存実験によりネコブセンチュウに対して弱い殺線虫活性を示した。 ④樹木病害の防除技術の開発:共生細菌1種は対峙培養により南根腐病菌に対して抗菌活性を示したが、もう1種は示さなかった。 ⑤昆虫病原性線虫の共生細菌の多様な生物群に対する抑制効果:共生細菌の全ゲノム配列を解読し、殺虫性のタンパク質や二次代謝産物、および抗菌性の二次代謝産物をコードする遺伝子や遺伝子クラスターを明らかにし、①と④で示した殺虫・抗菌活性を裏付けることで、共生細菌が有望な防除素材候補となることを明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の研究実施計画①マツ枯れの防除技術の開発、②外来カミキリムシの防除技術の開発、③植物寄生性線虫の防除技術の開発、④樹木病害の防除技術の開発、⑤昆虫病原性線虫の共生細菌の多様な生物群に対する抑制効果について、研究実績の概要に書いたように計画通りの成果が得られたため、順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
本研究で用いている共生細菌がマツノマダラカミキリ・マツノザイセンチュウとネコブセンチュウ・南根腐病菌に対して、殺虫・殺線虫・抗菌活性を示すことが確認できたので、当初の計画通りこのまま研究を進めていく。
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