| 研究課題/領域番号 |
23K27156
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| 配分区分 | 基金 |
| 研究機関 | 公益財団法人がん研究会 |
研究代表者 |
大学 保一 公益財団法人がん研究会, がん研究所 がんゲノム動態プロジェクト, プロジェクトリーダー (80619875)
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| 研究分担者 |
野島 孝之 九州大学, 生体防御医学研究所, 准教授 (80431956)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2026-03-31
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| キーワード | DNA複製 / 転写 / 転写・複製コンフリクト / ゲノム安定性 |
| 研究実績の概要 |
昨年度から継続して、本年度(2年次)においても、複製フォーク動態に基づく複製・転写コンフリクト領域の同定および、これらの領域における転写動態の解析を実施した。そのために研究代表者は、Pu-seq実験から得られたデータを用いて、全ゲノムを網羅したDNAフォークの開始・停止反応、方向性のプロファイルを構築した。また、ゲノム各領域のDNA合成効率を評価するためにBrdU-IP-seq実験を実施し、そのプロファイルを取得した。これらのデータをもとに、研究分担者が構築したRNAポリメラーゼの進行を示すPoint-seqデータとの比較する解析をおこなった。その結果、通常、複製開始が活発に起きる遺伝子間領域とRNAポリメラーゼの進行部位は区別されているが、RNAポリメラーゼの進行を制御するNELF複合体の機能を喪失した細胞では、複製開始反応が起きる遺伝子間領域にRNAポリメラーゼが侵入し、これにより複製開始反応に影響を及ぼす可能性が示唆された。さらに、NELF-C因子の迅速分解を誘導するシステムを用いて、NELF-C欠失細胞におけるPu-seq実験を実施したところ、すべての複製開始領域に影響があるわけではないものの、約10~20%の遺伝子間領域において複製開始反応が低下あるいは消失することが明らかになった。現在、NELF-Cの機能により複製開始反応が影響を受けるゲノム領域が、どのような特徴を持つのかについて、解析を進めている。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
現在、研究代表者および研究分担者はそれぞれ、複製機構および転写機構のプロファイル解析を進めながら、転写・複製コンフリクトの原因解明に向けて、着実に研究を推進している。
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| 今後の研究の推進方策 |
当初の計画通り進める予定であるが、DNA複製、転写機構のゲノムプロファイルを統合する情報科学的解析を重点的に進めつつ、転写・複製コンフリクトの原因と予想される因子の解析も最終年度に実施する。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
本年度実施したDNA複製ゲノム解析の回数が当初の予定より少なく済んだため、次年度の実施予定の転写・複製コンフリクトの因子を対象とする同様に解析の回数を増やすこととした。
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