| 研究課題/領域番号 |
23K27181
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| 配分区分 | 基金 |
| 研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
橋本 昌和 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (60580496)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2028-03-31
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| キーワード | エピブラスト |
| 研究実績の概要 |
多細胞生物の発生では、ゆらぎにより個々の細胞の分化状態などに一時的なばらつきが生じる。その解消機構の一つの手段として、不適応な細胞を認識し排除することが挙げられる。 マウスのエピブラストは着床前の胚盤胞期に内部細胞塊から作られ、将来の個体のすべての細胞の元となる重要な多能性幹細胞である。このエピブラストは、はじめ10個程度の細胞集団として形成されるため、それら全てが高い多能性を有しており、少数でも多能性の低い細胞があると後の発生や生後へ悪影響を及ぼす可能性がある。そのため、エピブラストは個々の細胞が高く均質な多能性を有している必要があると考えられ、その実現のために多くの不適応細胞を排除していることを独自に見出してきた。そこで本研究課題ではマウス着床前胚の多能性幹細胞であるエピブラストが形成される際の品質管理機構をモデルとし、不適応な細胞が出現するがそれを排除する機構・またその排除機構の後期発生・生後の活動における生理的意義を解明することを目的とした。 本年度はエピブラストが形成される過程において不適応な細胞が排除される分子機構において重要な役割を果たすと考えられる生化学シグナルを同定した。また、このシグナルが細胞死にいたる分子機構を明らかにするため、下流候補因子のノックアウトマウスの解析を行った。また、不適応細胞排除機構の生理的意義を検証するため、着床前期のみで細胞死を抑制可能な遺伝子組み換えマウスの開発を進めた。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
エピブラストにおける不適応細胞排除機構の分子メカニズムを順当に明らかにすることができている。また、ES細胞レベルで細胞死を制御することができたことから、本研究課題の目的である細胞排除機構の解明及び生理的意義の解明ともにおおむね順調に進展しているといえる。
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| 今後の研究の推進方策 |
不適応細胞排除機構についてシグナル入力というきっかけから細胞死という最終段階に至るまでの分子機構を明らかにする。現在細胞死を制御可能になったES細胞をマウスとして系統化する。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
今年度は研究代表者の異動があり、研究機器の移設・セットアップのため本来計画していたES細胞のマウス系統化やRNAシーケンスなどを行うことができなかった。予定していた実験については異動先で次年度に実施する。
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