研究課題/領域番号 |
23H02836
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
松崎 秀夫 福井大学, 子どものこころの発達研究センター, 教授 (00334970)
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研究分担者 |
謝 敏カク 福井大学, 子どものこころの発達研究センター, 助教 (40444210)
國石 洋 福井大学, 子どものこころの発達研究センター, 助教 (60805034)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 自閉スペクトラム症 / 酸化ストレス / MRS / グルタチオン / 5-アミノレブリン酸 |
研究実績の概要 |
本研究では、自閉スペクトラム症(ASD)児童と健常な発達を遂げた定型発達児童を対象として、これまでに成人対象で実施した研究成果のもと①ASD児童の脳内酸化ストレス状態を評価するMRS/fMRI研究、②ASD児童を対象に5-アミノレブリン酸(5-ALA)リン酸塩介入の評価を実施する特定臨床研究、③ASDモデルマウスを用いた脳内・末梢血中グルタチオン(GSH)システムの研究を行う。 ①ASD児童の脳内酸化ストレス機能を評価するMRS研究は、MRS実施に必要な技術者が確保できず行われなかった。②ASD児童を対象とした5-ALAリン酸塩の特定臨床研究は、対象となる18歳未満のASD児童の登録と内服、症候の評価が進み、完遂まであと15名となっている。③5-ALA投与後のASDマウスのGSH変化と行動の関連を検証する研究は、当研究室で検討しているASDモデルマウスのうち、LPS負荷マウスの条件設定で表現型の再現性が得られるまで時間がかかり、5-ALAリン酸塩投与前後での脳内GSHをふくむ酸化ストレスの変化・行動・脳組織の関連を検証は令和6年度に持ち越しとなった。 この一方で、脳神経系に酸化ストレスが及んだときの治療薬シーズとして、網膜細胞を用いたIN VITROでのスクリーニングから、E. ロンギフォリアの根の水抽出物がラットの初代ミュラー細胞におけるニューロトロフィン-3 遺伝子の発現を増強することを実証し、研究論文がJournal of Clinical Biochemistry and Nutrition誌に受理された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
MRS実施に必要な技術者が確保できずMRS研究が行われなかった。引き続き、いまも技術者ないし研究者のリクルートに励んでいる。また、ASDモデルマウスのうち、LPS負荷マウスの条件設定で表現型の再現性が得られるまで時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
MRS研究ないし酸化ストレス研究の推進に必要なMRS技術者もしくは研究者が不足しているため、今後もリクルートに励む。
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