研究課題/領域番号 |
23H03011
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
吉田 健史 大阪大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (50725520)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 人工呼吸管理 / 気管切開 / 人工呼吸器離脱困難 |
研究実績の概要 |
我々はブタを使用したクロスオーバー実験を行った。クロスオーバー実験では、surfactant depletionでブタ肺傷害モデルを作成し、2群(Type K vs F&P)で酸素流量を高流量から低流量に段階的に下げ(50LPMから10LPM)、呼吸パラメータとCT画像を比較した。 新規呼吸器コネクタのType K群は従来品F&P群に比べ、流量20LPM以上から高いPEEP発生効果(Type K vs F&P: p<0.01)を認め、流量30LPM以上からCT上無気肺の進行を抑制した(F Type K vs F&P: p<0.05)。さらに、流量50LPMで酸素化が優位的に高かった(Type K vs F&P: 216.2±85.5 vs 120.2±62.1 mmHg, p<0.05)。またType Kは流量10LPMから呼吸回数、流量30LPM以上から自発呼吸努力(delta Pes)と呼吸仕事量 (PTP)を軽減した(Type K vs F&P: p<0.05)。呼吸回数が軽減に加えて、呼気時間が優位的に増えていた(Type K vs F&P: p<0.05)。 従来の気管切開用カニューレに比べて、Type KはPEEPの発生効果が高く、無気肺の進行を抑制し、呼吸仕事量の軽減が認められた。今後はランダム化試験により肺傷害・横隔膜傷害に対する効果の違いを評価する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
クロスオーバー試験により新規呼吸器コネクタの優位性を確認でき、次のステップに進むことができるため、順調な進展と考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
クロスオーバー試験により新規呼吸器コネクタの優位性を確認した。次のステップは、ランダム化試験により新規コネクタの肺・横隔膜に対する効果を評価・比較する。研究計画は順調に進んでおり、変更の予定はなし。
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