研究課題/領域番号 |
23H03051
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター) |
研究代表者 |
小西 郁生 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), 臨床研究企画運営部, 特別研究員 (90192062)
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研究分担者 |
林 琢磨 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), 展開医療研究部, 研究室長 (60359726)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 子宮平滑筋肉腫 / 子宮平滑筋腫 / ATRX / TP53 / Cyclin E |
研究実績の概要 |
子宮平滑筋肉腫の5年生存率は20%未満の難治性悪性腫瘍である。NCCNガイドライン2020年版では、第Ⅲ相試験の結果より、子宮平滑筋肉腫に対する術後治療としての放射線照射や化学療法の有効性は、明確なエビデンスとして示されていない。したがって、現在までに、ヒト子宮平滑筋肉腫子宮平滑筋肉腫に対する効果的な治療法が確立されていない。ヒト子宮平滑筋腫瘍培養細胞が移植された免疫欠損マウスのジェノグラフトモデルマウスとLmp2/β1i欠損マウス(子宮平滑筋肉腫自然発症マウス)を用いて、細胞周期のG1/S期を制御する因子を標的する化合物[アベマシクリブ、レトロゾール、アナストロゾール(イーライリリー社)又はAMG560(アムジェン社)]、クロマチンリモデリングを標的とする承認抗腫瘍剤であるタゼメトスタットと抗VEGF抗体♯(アドバイザー中外製薬)との併用療法やATRXを標的とする新規薬物の抗腫瘍効果を検討する。本研究の目的は、難治性悪性腫瘍である子宮平滑筋肉腫への新規治療法の開発のための研究開発の基盤を構築することである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究を遂行するために必要とされる子宮間葉性腫瘍の摘出組織の提出と準備が予定通りになわえいるため、
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今後の研究の推進方策 |
現在まで、ATRX病的バリアントを標的とする化合物等は、探索・同定に至っていない。そこで、申請者は、ATRX病的バリアントに結合して、ヒト子宮平滑筋肉腫が増殖しないようにする薬剤の候補を探索する。ATRX病的バリアントと約2000種類の既存医薬品がどう作用するか、CLC GWBとQCITM Interpret (QIAGEN社 184万円/年)又は分子の動きを「スーパーコンピューター富岳(理化学研究所 計算科学研究センター(R-CCS))」と「MOEケモインフォマティクス解析」でin silico解析シミュレーションを行い、治療薬として効果が期待できそうな化合物を探索する。さらに、ATRX病的バリアントへの標的化合物は、神経膠腫(神経膠芽腫)の新規治療法への応用も考えられる。
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