研究課題/領域番号 |
23H03146
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
平工 雄介 福井大学, 学術研究院医学系部門, 教授 (30324510)
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研究分担者 |
吉田 好雄 福井大学, 学術研究院医学系部門, 教授 (60220688)
高橋 望 福井大学, 学術研究院医学系部門, 助教 (00774366)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 加熱式たばこ / 次世代影響 / リスク評価 / 受動喫煙 |
研究実績の概要 |
胎児期の発育遅延は成長後の生活習慣病の危険因子である。妊娠中の紙巻きたばこの喫煙は児の出生時体重の減少をもたらす。しかし、近年急速に普及している加熱式たばこの次世代影響については不明な点が多い。本年度は、協力医療機関の産婦人科を受診した妊娠女性を対象として、加熱式たばこを含む喫煙状況に関する質問紙調査を行った。妊娠初期(10-12週頃)に医療機関を受診した患者に質問紙を配布し、今年度までに673名分(回収率95.3%)を回収した。妊娠判明時に喫煙していたのは52名(7.7%、紙巻きたばこ21名、加熱式たばこ45名、複数回答、以下同じ)で、大部分は加熱式たばこを喫煙していた。うち妊娠判明後も喫煙しているのは4名(0.6%、紙巻きたばこ2名、加熱式たばこ3名)であり、他の48名は妊娠判明後に禁煙した。自宅か職場で週1回以上受動喫煙を受けているのは180名(26.7%)で、うち90名(13.4%)は週5回以上受動喫煙を受けていた。場所は自宅が139名(紙巻きたばこ76名、加熱式たばこ81名)、職場が63名(紙巻きたばこ50名、加熱式たばこ44名)であった。さらに、出産直前(35-36週頃)に妊娠中の生活習慣に関する質問紙を配布したところ526名より回答があり、妊娠中に喫煙して回答時まで継続しているのは紙巻きたばこ1名、加熱式たばこ2名であった。妊娠中も週1回以上受動喫煙を受けているのは130名(24.7%)で、うち52名(9.9%)は週5回以上受動喫煙を受けていた。場所は自宅が104名(紙巻きたばこ50名、加熱式たばこ59名)、職場が43名(紙巻きたばこ31名、加熱式たばこ28名)であった。児の出生時体重などの出産時の臨床情報は現在収集を進めているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は本課題の初年度であり、対象者からの質問紙の回収と生体試料(血清)の収集を進めている。また、出産時の臨床情報についても収集を行っており、データは蓄積しつつある。現在、妊娠中に喫煙している対象者の数が少ないため、今後も質問紙の回収と血清の収集などを継続的に進めていく。
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今後の研究の推進方策 |
次年度以降もさらに対象者の数を増やすべく、継続的に質問紙調査と生体試料の収集を行う。質問紙調査および診療録から得た情報に基づき、妊娠中の加熱式たばこの喫煙習慣と児の出生時体重との関連を統計学的に解析する。また、加熱式たばこの受動喫煙の次世代影響についても同様に解析を行う予定である。さらに、血清の生化学的・分子生物学的分析(ニコチン代謝物コチニンの定量、炎症性サイトカイン類の同時一斉分析など)を進め、喫煙に起因する次世代影響のリスクを評価するバイオマーカー候補を探索する。
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