研究課題/領域番号 |
23H03391
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 国立研究開発法人情報通信研究機構 |
研究代表者 |
寺西 裕一 国立研究開発法人情報通信研究機構, ネットワーク研究所, 研究マネージャー (30403009)
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研究分担者 |
安倍 広多 大阪公立大学, 大学院情報学研究科, 教授 (40291603)
武本 充治 東京国際工科専門職大学, 工科学部, 教授 (60761632)
秋山 豊和 京都産業大学, 情報理工学部, 教授 (80324862)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | Peer-to-Peer / オーバレイネットワーク / ビザンチン障害耐性 / IPFS |
研究実績の概要 |
任意キー検索を実行可能な分散データストレージ、および、pub/sub を単一の構造化オーバレイネットワークにより構成する方式の基本設計と試作を行なった。 Sybil Attackを回避するため、構造化オーバレイネットワークに参加するノードを認証し、乱数や検索キーを生成・提供する authority機能の設計を行なった。具体的には、要求されたキーの分布に従った乱数のキーを使用する証明書を発行する機能を設計し、試作を行った。また、集中型のauthorityを仮定せず、複数のノードが生成した乱数を用いた鍵を生成する等により、authority相当の機能を実現する方法についても検討した。 単一の検索キーに対して複数の候補が存在(例えば,同一の名前を持つ複数データが存在)することを許容し、各要求ノードが候補から一つあるいは複数を選択可能とする方式の設計を進めた。また、IPFS (Inter Planetary File System) と互換性があるAPIによる試作を進めた。 異なる性能の計算機(ノード)が混在するモバイルクラウド環境を想定し、検索成功率を維持しつつトラヒックを削減可能な方式として、冗長化ルーティングにおける各ホップにおいて、宛先ノードの故障率と最終的な検索成功確率の予測に基づき冗長度を調節するアルゴリズムを提案し、シミュレーションによる性能評価を行った。 分散データストレージを用いて時空間情報の検索を行う際、建物等の配置によって非可視となる領域については検索を行わない等により検索効率を向上する検索方式の検討も行った。次年度以降の実験に向け、IoTデータを扱う実証環境の調査および試験環境の構築を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り設計や試作等は進んでおり、シミュレーションによる性能評価、クラウド上での試作システムの動作検証も行えている。
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今後の研究の推進方策 |
提案方式を論文としてまとめているが、評価方法やまとめ方に改善する余地があるため、今後さらなる検討・評価を進める予定である。
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