| 研究課題/領域番号 |
23K28253
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| 配分区分 | 基金 |
| 研究機関 | 国立保健医療科学院 |
研究代表者 |
三浦 尚之 国立保健医療科学院, その他部局等, 主任研究官 (70770014)
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| 研究分担者 |
風間 しのぶ 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 (20749444)
小坂 浩司 国立保健医療科学院, その他部局等, 上席主任研究官 (60370946)
増田 貴則 国立保健医療科学院, その他部局等, 統括研究官 (20293897)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2026-03-31
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| キーワード | 水源流域 / 表流水 / PMMoV / ノロウイルス / ロタウイルス / クリプトスポリジウム / 医薬品 |
| 研究実績の概要 |
2024年度は,水道水源流域の複数の河川を対象とした調査を継続し,環境水におけるヒトふん便汚染と浄水処理におけるウイルス除去の指標として提案されているトウガラシ微斑ウイルス(PMMoV),ヒトだけでなくウシやブタなどにも胃腸炎を引き起こす人獣共通感染症ウイルスの一つであるロタウイルスの濃度を測定することでデータを蓄積した。ほとんどの地点においてPMMoVとロタウイルスが検出され,下水処理水の影響により1年を通じてPMMoV濃度が高い地点など,汚染の傾向の再現性を確認した。 限外ろ過膜モジュール(公称分画分子量1,000 kDa)を用いたクリプトスポリジウムオーシストおよびウイルスの同時濃縮方法を検討した。クロスフローろ過方式によりクリプトスポリジウムとウイルスを高効率に回収可能であることが示されたが,定量PCR法による評価では回収率のばらつきが見られた。クリプトスポリジウムオーシストを均一に分散させて添加量を測定するなど,クリプトスポリジウムの添加回収実験を行う際の留意点が明らかになった。 国内21箇所の浄水場から水道原水試料を収集し,PMMoV,ノロウイルス,ロタウイルスに加えて,医薬品(カルバマゼピン,スルファメトキサゾール,スルファモノメトキシン)を測定した。PMMoV濃度は,ヒトの抗てんかん薬であるカルバマゼピン濃度との間に特に高い正相関が確認され,医薬品濃度を説明変数とした非線形モデルへの適合度も高かった。したがって,PMMoVが表流水におけるヒトふん便汚染の指標ウイルスとして有用であることをサポートするデータが蓄積された。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究では,浄水場の水道原水を対象とした調査に基づき,ノロウイルスやロタウイルス,クリプトスポリジウムの濃度や遺伝子型,それらの挙動に関連する医薬品の種類や濃度を明らかにし,統計的因果推論のアプローチにより原水取水点の上流集水域情報との関連を立証することを目指す。 2024年度は,計画通り,水道水源流域の河川水や水道原水試料を収集し,ウイルスおよびクリプトスポリジウムの高効率な測定手法を検討した。また,検討した手法を収集した水試料に適用し,PMMoV,ロタウイルスの濃度を測定しデータを蓄積した。さらに全国の水道原水試料に含まれる医薬品を測定し,PMMoV濃度とヒトに投与される医薬品濃度との間に高い正相関・非線形関係があることを示した。 以上の結果から,今年度は実施計画に沿っておおむね順調に研究を遂行することができたと判断した。
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| 今後の研究の推進方策 |
本研究では,以下の5つのタスクに取り組むことで,3年間での研究目的達成を目指す。タスク1:水道原水中のウイルス調査。タスク2:高濁度原水中のクリプトスポリジウム分析手法開発と調査。タスク3:水道原水中の医薬品・溶存有機物調査。タスク4:水道原水中のウイルス・クリプトスポリジウム・医薬品・溶存有機物濃度と上流集水域情報の因果関係分析。タスク5:豪雨時におけるウイルス・クリプトスポリジウム濃度の予測。 2025年度は,タスク2に継続して取り組みながら,収集したデータを用いてタスク4および5を遂行する。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
水試料の医薬品分析において前処理装置の不具合が発生し,一部の試料の測定を2025年度に実施することとした。次年度使用額は,医薬品測定に必要な消耗品購入に使用する計画である。
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