研究課題/領域番号 |
23H03605
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
内山 愉太 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 助教 (00710766)
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研究分担者 |
喜屋武 享 琉球大学, 医学部, 准教授 (40845343)
高倉 実 琉球大学, 医学部, 教授 (70163186)
佐藤 真行 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (10437254)
丑丸 敦史 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (70399327)
原田 和弘 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (50707875)
香坂 玲 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (50509338)
山本 健太 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 助教 (00895542)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 環境格差 / 包摂性 / 多世代 / 緑地 / 水辺 / 土地被覆 / Well-being / 健康 |
研究実績の概要 |
次年度以降の調査・解析において必要となるデータの収集及び既存データ等を基に初期的な解析等を行った。特に、土地被覆等の周辺環境が緑地訪問に及ぼす影響については、街区内の各土地被覆分類の割合と緑地の訪問頻度、各種の個人属性等の相関解析や共分散構造分析を通して考察、議論を行った。相関係数の観点からは、農地の割合や面積あたりの農地の周長等の指標が多様な世代において、緑地訪問頻度と正の相関があり、草地については40代~60代の世代で緑地訪問頻度との正の相関が把握された。各土地被覆分類の面積割合のみならず、その形状の特性を示す周長に関する指標についても訪問頻度と正の相関が特定された理由としては、多様な土地利用分類がパッチワーク状に分布する里山的景観が人々を引き付けることや、緑地の周長が複雑な形状であることで周辺に快適な温熱環境を形成する可能性等が推察された。また、所得の他に自由に使うことが可能な時間の長さも訪問頻度と正の相関がみられた。さらに、緑地や水辺に接するあり方として、訪問頻度や居住地周辺の自然地割合等の客観的指標と、精神的な自然とのつながりや、若年層の頃の自然体験等の主観的指標について、Well-beingとの関係性を統合的に解析した結果、初期的な結果として、剥奪指標の値の高い貧困地域である可能性の高い地域では、自然への訪問頻度と主観的健康に正の相関が見られる傾向が把握され、アクセス可能な自然地の整備に関するニーズの空間的分布や環境格差の実態についての考察を進めることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまで調査や解析を進めることで、当初の計画を遂行できており、日常的に接する環境のWell-beingへの影響や、社会経済格差の環境格差への影響を考察することが可能な解析結果も得られている。擬似人流データや携帯電話等の端末のGPSから得られた情報等を基に、解析を行うことについては、活用可能なデータの整備を進めており、主に次年度以降に分析を進める計画である。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究では、今年度の分析で活用した変数のうち剥奪指標や地域愛着等の指標の自然地訪問やWell-beingへの影響のメカニズムに関する解析のさらなる進展や、居住地等の環境条件の変化についても分析可能なデータの整備や解析を進めることで、環境や健康に関する格差の実態把握のみならず、格差への対応方法について構想可能な研究成果を形成すること目指す。
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