本研究では、Ti-36Nb-3Zr-2Ta-0.2Oの組成を有するTi合金を用いた。試料は容体化処理したものと、溶体化後90%冷間圧延されたものを供試材年、微細構造は走査電子顕微鏡(SEM)と電子後方散乱回折(EBSD)によって求めた。引張試験を用いて、容体化処理材、冷間圧延材の力学特性を求めた。その結果、冷間圧延後に良好な延性と高い強度を示した。さらに、DIC法を使用して、弾性変形挙動における歪分布解析を行った。その結果、冷間圧延材における歪分布は不均一であり、荷重方向に沿って伸びた歪分布のサイズが元の粒径に影響される可能性が示唆された。また、本合金において除荷時に試験片内に広く塑性歪分布が残存していることを明らかにした。
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