• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実施状況報告書

オゾンウルトラファインバブル処理による青果物残留農薬問題の解決技術の創成

研究課題

研究課題/領域番号 23KF0267
研究機関九州大学

研究代表者

喜岡 新  九州大学, 工学研究院, 助教 (80864040)

研究分担者 PAL PREETI  九州大学, 工学研究院, 外国人特別研究員
研究期間 (年度) 2023-11-15 – 2026-03-31
キーワードウルトラファインバブル / ナノバブル / オゾン / 青果物残留農薬
研究実績の概要

本課題では、オゾンウルトラファインバブル処理(NBO)による低コストでグリーンな残留農薬除去技術の確立を目的とする。本研究では青果物を対象とし、農薬の種類、土壌条件、ウルトラファインバブル発生システム、水道水・オゾン水・NBOの有効性の比較、異なるNBOの時間と用量による残留農薬除去効率の比較を通して、残留農薬を最大限軽減するための様々なパラメーターを最適化することを目的としている。また、これらの結果をもとに、低コストでメンテナンスの容易な汎用的NBOシステムを構築し、高い残留農薬除去率の実現を目指す。初年度では、生体に有害であり、環境負荷が高く、輸出時に問題となる農薬群を選定するための文献調査を行った。この間に必要な物品や消耗品の調達を行った。さらに、実験室内で人工的な条件を作り、果実表面の農薬を試験する予備調査を行った。主な研究実績は以下の通りである。
(1)予察的な実験として、フィールドテストを行った。NBOによってTotal soluble solids(TSS)は85%以上、生物化学的酸素要求量(BOD)は80%以上、化学的酸素要求量(COD)は最大で約80%という、驚異的な汚染物質の削減を達成した。特筆すべきは、ウルトラファインバブルの特異的な性質により、高い酸素レベルが50時間以上安定したままであったことである。これら予察的な結果によって、NBOがきれいな水と健康的な環境を促進するための有望かつ持続可能なソリューションであり、NBOが低コストかつグリーン菜残留農薬除去技術になることが示唆された。(2)NBOに有用なウルトラファインバブル技術についてレビュー論文としてまとめ、国際誌査読付論文として投稿した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当該研究員の着任が11月末であったことと、4月に受入研究者の異動に伴い当該研究員も異動したため、実験の進捗がやや遅れている。

今後の研究の推進方策

新しい所属機関での実験環境を整えた後に、水道水、オゾン水、オゾンウルトラファインバブル水の農薬除去効果を比較研究することにより、食用作物の残留農薬除去アプリケーションのためのウルトラファインバブル発生システムの構築と最適化に焦点を当てた実験を進める。この比較実験研究のために、必要な機材や消耗品の調達を行う。さらに、市場で入手可能なさまざまな種類の果物や野菜を選び、残留農薬の原体数を試験する。これらの研究結果をまとめ、国際誌査読付論文に投稿する。また、事前に国内とインドに渡航し、準備を含めてフィールド実験を行う。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [国際共同研究] インド工科大学(インド)

    • 国名
      インド
    • 外国機関名
      インド工科大学
  • [学会発表] Nanobubble ozonation for waterbody rejuvenation at different locations in India: A holistic and sustainable approach2024

    • 著者名/発表者名
      P. Pal & A. Kioka
    • 学会等名
      2024 Goldschmidt Conference
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi