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2023 年度 実績報告書

超分子錯体を用いた新規タンパク質構造解析手法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 23KJ0388
研究機関東京大学

研究代表者

JUNG YOUNGCHEOL  東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2023-04-25 – 2024-03-31
キーワードタンパク質結晶構造解析
研究実績の概要

本研究では、M6L4型錯体と呼ばれる超分子化合物が特定のアミノ酸配列を認識することの応用として、新たなタンパク質構造解析手法の開発を目指しました。まず、本手法を適用するためのタンパク質候補として、既知のタンパク質とは相同性の低いウイルス由来タンパク質に着目しました。本研究グループでは、先行研究としてウイルス由来テルペン合成酵素を発見し、その機能を明らかにしましたが、構造解析にあたっては低い相同性のため、重金属を導入したタンパク質の再発現からその構造を明らかにしたことがあります。

本研究では、重金属導入ではなくM6L4錯体を用いてタンパク質構造解析を行う本手法の確立のため、アミノ酸配列の末端に認識タグを付加したタンパク質を発現しました。発現したこのタグ付きタンパク質に対するM6L4型錯体の分子認識能は、表面プラズモン共鳴や等温滴定カロリメトリーなどを用いて確認しました。本酵素だけでなく、他にいくつかのタンパク質に対しても同様な結果が得られました。

その結果、単純な直線鎖のペプチドよりも複雑な構造を示すタンパク質を用いた場合でも、M6L4型錯体と相互作用し、複合体を形成する可能性が示唆されました。これらのデータをもとに、今後はタンパク質結晶化スクリーニングを行い、結晶化条件の最適化を行った後、得られた結晶をX線結晶構造解析を用いてタンパク質-M6L4錯体複合体の3次元構造を明らかにすることを目指します。また、DOSYなどを用いて、複合体が存在することを確認する予定です。さらに、様々なタグ付きタンパク質を発現させ、本手法の汎用性も検証します。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Functional Plasticity of a Viral Terpene Synthase, OILTS, that Shows Non‐Specific Metal Cofactor Binding and Metal‐dependent Biosynthesis2024

    • 著者名/発表者名
      Jung Youngcheol、Mitsuhashi Takaaki、Kikuchi Takashi、Fujita Makoto
    • 雑誌名

      Chemistry - A European Journal

      巻: 未確定 ページ: 未確定

    • DOI

      10.1002/chem.202304317

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Function and Structure of a Terpene Synthase Encoded in a Giant Virus Genome2023

    • 著者名/発表者名
      Jung Youngcheol、Mitsuhashi Takaaki、Sato Sota、Senda Miki、Senda Toshiya、Fujita Makoto
    • 雑誌名

      Journal of the American Chemical Society

      巻: 145 ページ: 25966~25970

    • DOI

      10.1021/jacs.3c10603

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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