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2023 年度 実績報告書

脈動実体波を用いた海洋底下の深部構造推定

研究課題

研究課題/領域番号 23KJ0488
研究機関東京大学

研究代表者

加藤 翔太  東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2023-04-25 – 2024-03-31
キーワード地球内部構造 / 脈動 / レシーバー関数 / マントル不連続面
研究実績の概要

本研究の主な目的は海洋波浪によって励起される地震動である脈動を用いた地球内部構造推定手法の開発である。脈動の波源分布は地震の震源分布とは異なる空間パターンを取るため地震波形を用いるだけでは空間解像度が不十分な領域の構造推定に利用できると期待される。

本年度は、地震のレシーバー関数法を脈動P波に一般化した一般化レシーバー関数法を開発した。この手法を日本全国に展開されている防災科学技術研究所の地震観測網Hi-netの速度計記録に適用することにより、日本列島直下のマントル不連続面の深度分布の推定を行った。得られたマントル不連続面の深度分布は地震波形を用いた先行研究と大局的には整合的であり、本手法の妥当性を示している。本手法の開発および得られた日本列島直下のマントル不連続面の深度分布の一部については論文の国際誌に掲載された。
また、脈動P波だけでなく脈動S波の地球内部構造推定への利用を見据えて既存の脈動P波に関するイベントカタログを元に脈動S波のイベントカタログの構築を行った。この脈動S波のイベントカタログは、地球内部構造推定への利用だけでなく脈動S波の励起メカニズムを探索する上での基礎データである。得られた脈動S波のイベントカタログを元に脈動S波についても一般化レシーバー関数法の適用を試みたが、脈動S波の振幅は脈動P波よりも小さいことから推定した脈動S波の震源時間関数に脈動P波の混入が見られた。このため、脈動S波の地球内部構造推定への利用にはこの脈動P波の混入を解決する必要がある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Extraction of Mantle Discontinuities From Teleseismic Body‐Wave Microseisms2023

    • 著者名/発表者名
      Kato S.、Nishida K.
    • 雑誌名

      Geophysical Research Letters

      巻: 50 ページ: -

    • DOI

      10.1029/2023GL105017

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] A global search for SV/SH-wave microseisms2023

    • 著者名/発表者名
      加藤翔太、西田究
    • 学会等名
      日本地球惑星科学連合大会

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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