研究課題
本研究課題は、リング状のタンパク質複合体であるコヒーシンがどのようにループ構造を構築し、クロマチンの動きをどのように抑制するかを、生きたヒト培養細胞において検証することを目的とする。令和5年度は、一分子ヌクレオソームイメージングを用い、コヒーシンが i) ループ構造の構築によるドメイン形成、または ii) 姉妹染色分体の接着のどちらによってクロマチンの動きを抑制するかを検証するため、姉妹染色分体の接着を阻害した細胞、ドメインの数を増やした細胞で、それぞれクロマチンの動きを定量した。結果、コヒーシンは主にi) ループ構造の構築によるドメイン形成によってクロマチンの動きを抑制していることが明らかとなった。現在、コヒーシンによって構築されるクロマチン高次構造が、クロマチンの弾性にどのように影響するかを検証している。
2: おおむね順調に進展している
当初の計画通り、コヒーシンがどのようにクロマチンの動きを抑制しているかを明らかにすることができた。コヒーシンによって構築されるクロマチン高次構造が、クロマチンの弾性にどのように影響するかについても、解析は順調である。
コヒーシンやヌクレオソーム相互作用によって構築されるクロマチン高次構造が、クロマチンの弾性にどのように影響するかについて、さらに解析を行う。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 3件、 招待講演 1件)
Research square
巻: 0 ページ: 0-0
10.21203/rs.3.rs-3953132/v1
biorxiv
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