| 研究課題/領域番号 |
23KJ1187
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| 研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
頓名 龍太郎 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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| 研究期間 (年度) |
2023-04-25 – 2025-03-31
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| キーワード | 燃料デブリ / 溶解挙動 / 有機物 / マロン酸 / 錯生成反応 |
| 研究実績の概要 |
福島第一原子力発電所(1F)では、溶融燃料が高温でジルカロイ被覆管等と反応し、燃料デブリを形成した。特に、水素爆発によって原子炉内に空気が入ると、UO2が酸化されるとともに原子炉構造材中のFeと反応し、FeUO4相を形成する。1Fでは燃料デブリの取り出しが進行中であり、取り出されたデブリは地下深くに処分される可能性がある。地下水の特性を踏まえた燃料デブリの水への溶解挙動の理解は、地下水シナリオに基づく長期安全評価において不可欠である。地下水には一般に天然有機物(NOM)が含まれている。NOMに含まれる配位官能基のうち、カルボキシル基は主に燃料デブリ由来の放射性核種と金属錯体を形成し、燃料デブリの溶解を促進する可能性があるが、検討事例は少ない。そこで本研究は、燃料デブリ溶解挙動に及ぼす有機酸の影響を明らかにすることを目的とし、模擬燃料デブリのジカルボン酸のマロン酸を含む水への浸漬試験を実施した。本年度はUO2燃料と原子炉構造材のFeが反応したFeUO4相に着目した。試験の結果、浸漬初期にFeUO4からFeとUの調和的な溶出が確認された。この時、マロン酸濃度が高いほど溶解速度が大きく、マロン酸がFeUO4の溶解を促進することが明らかになった。長時間浸漬後の定常状態における熱力学的考察から、中性pH領域で測定された3価のFeと6価のUの濃度は、それぞれFerrihydrite(Fe(OH)3)とMetaschoepite(UO3・2H2O)が溶解度制限固相であることが示唆された。また、水溶液中の支配化学種はFe((OOC)2CH2)33-とUO2((OOC)2CH2)22-であった。一方、弱酸性pH域では、マロン酸を含むFe, U固相が溶解度制限固相であることが示唆された。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
マロン酸を含む水へのFeUO4浸漬試験を実施し、速度論的、熱力学的な考察からマロン酸がFeUO4溶解挙動の様々な側面で影響することを明らかにした。
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| 今後の研究の推進方策 |
浸漬試験から示唆されたFeUO4溶解挙動モデルを補完するXAFS測定を行う。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
今年度購入予定であった消耗品の国内在庫がなくなったため、使用額が小さくなった。次年度は初年度購入予定だった消耗品も合わせて購入する予定である。
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