研究実績の概要 |
放射線検出器に用いられるドシメータ材料は、個人被ばく線量計やイメージングプレート (IP) などに応用されており、その多くには蛍光体が用いられている。このような検出器では放射線のエネルギーを低エネルギーの光子に変換した後、光電子増倍菅 (PMT) などにより電気信号に変換することで、放射線を計測している。本研究では個人被ばく線量計よりも実用材料種が少ないIP向けドシメータ材料を主題として研究を進めた。特に重希土類元素を含有するABO3構造 (A = La, Gd, Lu, B = Al) の酸化物ペロブスカイト型単結晶に着目し、発光中心として光電子増倍管との波長感度 (300nm-600 nm)に発光波長を有するCe、Tb、Dyを選択した。すべてのサンプルで添加物由来の発光が確認でき、Dyが最も高い熱刺激蛍光強度が得られることが明らかになった。
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