• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実施状況報告書

グラフ表現による,構造変異を考慮した転移因子解析基盤の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23KJ2044
研究機関早稲田大学

研究代表者

武田 淳志  早稲田大学, 理工学術院, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2023-04-25 – 2026-03-31
キーワードREPrise / 転移因子 / 配列アラインメント
研究実績の概要

既存のレファレンスゲノム用のグラフゲノム構築ソフトウェアを利用し, 散在反復配列の主要素である転移因子についてグラフゲノムによる表現をする事前実験を試みた. しかしながら, これを転移因子ファミリ全体に対して適用することは転移因子ファミリの配列多様性が大きく難しいことが分かった. また, 散在反復配列をグラフよりも高い表現力である隠れマルコフモデルでの保持をするDfamを用いた配列生成においても, 転移因子ファミリの配列多様性が大きいことから, 配列類似性の高い配列を生成できない問題があった.
本研究を進めるにあたって, 上記の問題とのギャップを解決するために, 「理論的な方法でグラフゲノムで表現可能なレベルまで転移因子を分類して配列多様性を抑えること」「散在反復配列のアノテーションをより高感度に検出すること」が必要であると考えた.
初年度はこれらの研究の基盤となる散在反復配列検出ソフトウェアREPriseについて発表を行なった. さらに, 上記の問題について対処が可能であるような以下の3つの研究を現在進めている.
1) 転移因子ファミリをさらに細かくサブファミリに分類する技術の開発. 2) 散在反復配列検出ソフトウェアREPriseをはじめとする, 複数の散在反復配列検出ソフトウェアを組み合わせた高性能アノテーションパイプラインの提案. 3)散在反復配列検出ソフトウェアREPriseの高速・並びに高精度化

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初狙っていた, 転移因子配列それ自体を検出し, ファミリ群ごとのグラフ表現によるDB化, 自体は難しいことが分かったため. 現在は, これを可能にするための上流の基礎研究(転移因子配列のサブファミリ分類, 並びに検出パイプラインの提案)を行なっている.

今後の研究の推進方策

1) 転移因子ファミリをさらに細かくサブファミリに分類する技術の開発
転移因子配列をさらに細かく分類することにより, グラフ表現に適した集合の配列群を作成する.
2) 散在反復配列検出ソフトウェアREPriseをはじめとする, 複数の散在反復配列検出ソフトウェアを組み合わせた高性能アノテーションパイプラインの提案
散在反復配列ソフトウェアは研究代表者らが開発したREPrise以外にも様々な戦略を取ったソフトウェアが提案されており, それらの強みをうまく引き出すパイプラインによってより高感度な散在反復配列検出ができることが知られている. 既存のソフトウェアと比較したREPriseの強みをより明確にするとともに, REPriseを取り入れたパイプラインの提案をする.
3)散在反復配列検出ソフトウェアREPriseの高速・並びに高精度化
現在REPriseはヒトゲノム長に適用するにあたり, 高感度なモードにおいては1ヶ月程度かかる. REPriseのアルゴリズムを改良することにより, より高速化しつつ, 感度と時間のトレードオフとなるパラメータについて, さらに感度を上げる方向に振ることができるようになることが期待される.

次年度使用額が生じた理由

今年度学会に参加予定のため

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] REPrise: De novo repeat detection using inexact seeding2024

    • 著者名/発表者名
      Atsushi Takeda, Daisuke Nonaka, Yuta Imazu, Tsukasa Fukunaga, Michiaki Hamada
    • 雑誌名

      biorxiv

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1101/2024.01.21.576581

    • オープンアクセス
  • [学会発表] REPrise:inexact seedを用いた散在反復配列検出2023

    • 著者名/発表者名
      武田淳志,野中大輔,今津裕太,福永津嵩,浜田道昭
    • 学会等名
      第46回日本分子生物学会年会
  • [学会発表] De novo repeat detection using inexact seed2023

    • 著者名/発表者名
      武田淳志,野中大輔,今津裕太,福永津嵩,浜田道昭
    • 学会等名
      生命情報科学若手の会 第15回研究会
  • [学会発表] グラフ表現による,構造変異を考慮した転移因子解析基盤の開発2023

    • 著者名/発表者名
      武田淳志,福永津嵩,浜田道昭
    • 学会等名
      第21回産総研・産技連LS-BT合同研究発表会

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi