研究課題/領域番号 |
23KK0073
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研究機関 | 成蹊大学 |
研究代表者 |
三浦 正志 成蹊大学, 理工学部, 教授 (10402520)
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研究分担者 |
岡田 達典 東北大学, 金属材料研究所, 助教 (50793775)
石田 茂之 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (90738064)
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研究期間 (年度) |
2023-09-08 – 2027-03-31
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キーワード | 超伝導 / パルス磁場 / 量子臨界点 / 対破壊電流密度 / 臨界電流密度 |
研究実績の概要 |
我々が独自手法により作製する世界最高級特性を有する超伝導材料(YBa2Cu3O7(Y123), (La,Ba)2CuO4(La214), Bi2Sr2CaCu2O8+δ(Bi2212))を対象として、国内では測定・評価できない(1)超高磁場測定によるQCP評価、(2)超高磁場における上部臨界磁場(Hc2)測定、(3)超高磁場における臨界電流密度(Jc)測定を米国ロスアラモス国立研究所の世界最高85テスラ超高磁場マグネットを用い測定・評価する。超伝導発現の起源に強く影響を与えていると考えられる量子臨界点(QCP, 特異点)がY123、La214やBi2212の対破壊電流密度(Jd)およびJcに及ぼす影響を明らかにすることを目的とする。 2023年度は、当初の計画通りチューニングパラメータであるキャリア(ホール)濃度を制御したY123及びBi2212超伝導材料を作製した。これらのキャリア密度がY123及びBi2212超伝導材料の超伝導特性に及ぼす影響を評価した。また、2024年度には、2023年度に作製した各超伝導材料におけるキャリア密度が絶対零度におけるQCPに及ぼす影響を評価予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実績概要に記したように、2023年度は、当初の計画通りチューニングパラメータであるキャリア(ホール)濃度を制御したY123及びBi2212超伝導材料を作製し、キャリア密度が各超伝導材料の超伝導特性に及ぼす影響を評価した。以上のようにおおむね順調と考えている。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、ロスアラモス国研の世界最高85Tパルス磁場を用いて、独自手法によりキャリア密度制御した高品質Y123やBi2212超伝導材料を対象としてQCPの存在を明らかにするためにキャリア密度の異なる試料の量子振動を測定し、有効質量を算出する予定である。また、どのキャリア密度で最大のJd (Jc)を示すのかを明らかにする予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初予定していた消耗品金額より実際の金額が安くなったため次年度への繰り越し金が発生した。次年度は、使用額を含めて2024年度に消耗品購入に使用する予定である。
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