研究課題/領域番号 |
23KK0181
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
長尾 大道 東京大学, 地震研究所, 准教授 (80435833)
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研究分担者 |
徳田 智磯 東京大学, 地震研究所, 特任助教 (30748786)
Mendo・Perez Gerardo・Manuel 東京大学, 地震研究所, 特任研究員 (10978779)
加藤 慎也 東京大学, 地震研究所, 特任研究員 (60984523)
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研究期間 (年度) |
2023-09-08 – 2027-03-31
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キーワード | 地震 / 人工知能 / 国際共同研究 |
研究実績の概要 |
地震学においても、人工知能によるデータ解析やモデリング(以下、地震AI)研究が世界で競争的に実施されている。本国際共同研究の目的は、世界最先端の地震AI研究を実施している米国・カリフォルニア工科大学(以下、Caltech)のZachary E. Ross博士を海外共同研究者とし、日米が連携して世界の地震AI研究を主導することをねらうとともに、両国間の地震AI研究者の人的交流を活発化させ、特に日本の若手研究者に国際経験を積ませることにある。 研究開始初年度となる2023年度は、当初の計画通り、事前準備として2023年12月に本国際共同研究に参画する日本側の研究代表者、研究分担者3名、および東京大学大学院情報理工学系研究科の大学院生1名の計5名がCaltechを1週間にわたって訪問し、Ross博士を中心とする米国側の研究者と複数回にわたる意見交換会を実施した。意見交換会では、両国における地震AI研究の進捗状況について報告した後、今後の具体的な国際共同研究の進め方について議論した。特に、2024年12月を予定していたRoss博士の来日を同年4月に前倒しし、本国際共同研究を加速させることを決定した。また、当初の計画通り、2024年後半に研究分担者1名を2ヶ月程度にわたってCaltechに派遣し、国際共同研究を実施することを確認した。さらには、Caltechのセミナーにおいて、研究代表者が日本の地震AI研究に関する講演を行なった。 本国際共同研究を契機に、2024年1月に東京大学地震研究所とCaltechとの間で、地震研究全般にわたる人的交流の活性化を趣旨とする国際交流協定を締結するに至った。本協定においては、研究代表者とRoss博士が、日米それぞれの幹事教員を務めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
2023年度は、日本側の研究者5名が12月に海外共同研究者のRoss博士が在籍するCaltechを訪問し、当初の計画を達成した。 その上、2024年12月に予定していたRoss博士の来日を同年4月に早めることにより、本国際共同研究を加速させることが決定したほか、当初は計画していなかった東京大学地震研究所とCaltechとの間の国際交流協定の締結に尽力など、当初の計画以上の成果を挙げることができた。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、CaltechのRoss博士および大学院生2名を東京大学地震研究所に招聘し、具体的な国際共同研究について立案する。また、当初の計画通り、2024年後半に研究分担者1名をCaltechに2ヶ月程度派遣し、地震AIに関する国際共同研究を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
航空運賃上昇等に伴い、2023年12月のCaltechを訪問した5名の旅費の総額が当初計画よりも大幅に上回ったため、本国際共同研究と親和性の高い別予算から支出することとした。そのため、2023年度の使用額が当初計画よりも減ることとなった。2024年度に予定している研究分担者1名のCaltech派遣の旅費が、やはり当初計画よりも上回る見込みのため、次年度への繰越金をこれに充てる。
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