研究課題
特別推進研究
MAGIC望遠鏡、フェルミガンマ線衛星を使い高エネルギーガンマ線による極限宇宙の研究を進めた。その成果は多岐にわたり、銀河宇宙線の起源、パルサーからの高エネルギーガンマ線放射、超大質量ブラックホール周辺での高エネルギー現象、高エネルギーガンマ線の吸収から銀河間空間の可視赤外背景放射の観測を進め、暗黒物質の対消滅からのガンマ線を探索し、暗黒物質の対消滅断面積に上限値をつけた。また、将来のガンマ線天文学のさらなる発展のため、23m 口径のCTA大口径望遠鏡の開発研究を進めた。日本、ドイツ、スペイン、イタリア、フランスを主要国として国際共同で開発研究を進め、2016年より1号基建設をCTA北サイトであるラパルマで開始した。日本は、主鏡部分の、分割鏡、アクチュエーター、Active Mirror Control、またカメラ部分である光電子増倍管、高圧電源、プリアンプ、GHz 読み出し回路の設計製作を担当した。種々の品質管理テストの後、ラパルマに輸送を完了しており、すでに完成したコンクリート土台の上に望遠鏡構造が建設されるのを待っている段階である。2017年度中の完成、ファーストライトを目指している。
数物系科学