研究課題/領域番号 |
24224005
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
福井 康雄 名古屋大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (30135298)
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研究分担者 |
山本 宏昭 名古屋大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (70444396)
佐野 栄俊 名古屋大学, 高等研究院, 助教 (50739472)
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研究期間 (年度) |
2012-05-31 – 2016-03-31
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キーワード | 電波天文学 / 超新星残骸 / 星間陽子 / ガンマ線 |
研究実績の概要 |
本申請研究は、ガンマ線超新星残骸 (SNR) に付随する星間分子 (CO) と原子 (HI) を定量し、宇宙線陽子起源ガンマ線放射を特定することを目的とする。当該年度は、マゼラン雲と北天の SNR およびその複合体に付随する CO と HI の精密定量を行なった。 大マゼラン雲の SNR 複合体 30 Dor C は、シンクロトロンX線やTeVガンマ線で明るく輝くため、10 TeVを超える高いエネルギーまでの宇宙線加速を探るうえで適している。オーストラリアのMopra 電波望遠鏡を用いた CO 観測と、ATCA 電波干渉計によるHI公開データを組み合わせることで、30 Dor C に付随する星間ガスを特定した。興味深いことに、北西部の高密度分子雲方向でシンクロトロンX線の増光が確認された。これは、銀河系内の SNR RX J1713 他で見られている、衝撃波―星間ガス相互作用の描像と酷似している。ガンマ線の放射方向とも矛盾はないため、有望な宇宙線陽子加速源を特定したといえる。 JCMT 望遠鏡による CO 公開データを解析し、北天のガンマ線 SNR 3C 391 に付随する星間ガスを特定した。視線速度 15 km/s に渡るウイング成分がみられていることから、衝撃波と強く相互作用した星間ガス (shocked-gas) とみられる。今後、野辺山45-m電波望遠鏡を用いて異なる励起状態の CO を観測し、shocked-gas の物理量を精査することで、宇宙線陽子起源ガンマ線の特定を目指す。 なお本研究は、同じ研究代表者の特別推進研究「星間水素の精密定量による新たな星間物質像の構築」が採択となったため、本研究計画は特別推進研究の内容に含まれ、引き続き推進していく予定である。
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現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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