本研究では、酸化物の分極界面に蓄積される二次元電子を制御し、新たな量子伝導機能を開拓することを目的とした。酸化亜鉛の分極界面において少量の電子を蓄積することにより、100万cm2/Vs超の電子移動度を達成し、ν=3/2という新しい偶数分母分数量子ホール状態を観測することに成功した。本系の量子散乱時間は最高品質のヒ化ガリウム系二次元電子ガスを超えるほどに到達した。チタン酸化物強誘電体薄膜・イオン液体の界面において多量の電子を蓄積することにより、強誘電体をチャネル材料とした新しいトランジスタ動作を実証した。
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