研究課題
本研究は,同一画素で生体関連物質・光・蛍光を同時に検出することが可能なマルチモーダルセンサをアレイ化し,細胞に存在するイオンチャネルの動きを観察できるマルチモーダルバイオイメージセンサの製作を目指した。当初目標とした,イオンと蛍光を同時計測のためのアレイデバイス作製とセンサチップの実現に成功した.具体的には,当初考えていたアイディアにより実際に動作が可能かを検証するため130ミクロン32×32画素センサを,豊橋技術科学大学LSI工場で製作し,原理確認した.画像としてのムラの課題原因を明らかにした.この課題を解決するため協力工場の2ミクロン特殊イオンイメージセンサプロセスを活用し,37ミクロンピッチの蛍光とイオンの動きを同時に可視化可能なイメージセンサ実現した.生化学分野で活用されている蛍光ナノ粒子からの蛍光画像を取得できることを実証した.また医学分野の研究者が容易に利用できるシステムも製作し,チップを広く使ってもらえる環境の構築も行った.サブミクロンピッチのセンサを実現するため,汎用の最先端CMOSプロセスを活用(汎用0.15ミクロンCMOSプロセス)し,4ミクロンピッチのフィルタフリー蛍光・イオンイメージセンサを実際に実現することに成功した.次に本デバイスの蛍光検出能力の向上を目指すための,デバイス構造と動作機構の最適化に取り組んだ.その結果,本プロジェクト開始時は励起光と蛍光分離能力が100:1だったのに対し,2000:1と20倍能力の向上に成功し,実際の細胞観察に耐えうるデバイスを実現した.このデバイスを用いて野生型マウス大脳皮質より培養したアストロサイを用いて、特定の細胞集団をCalcein AMで蛍光ラベリングしたサンプルを用いて,本蛍光フィルターフリーセンサにより,細胞観察を行い,汎用の蛍光顕微鏡と4%以下の違いで細胞密度の道程ができることを確かめた.
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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