研究課題
基盤研究(S)
本研究を通して,地質・地形・気候などの土壌生成因子,土壌中の炭素・窒素・鉱質成分フラックス,およびこれら生産生態基盤に対する適応としての各地農耕における営農管理法の連関が明らかとなった。気候変動に連動した農業の持続性に関する問題は,その多くが農耕地からの溶存成分や土壌粒子の過剰な損失によって発生する。具体的には,1)下層土からの溶存成分の流出,2)土壌表層からのガス成分としての放出,3)土壌侵食を通した土壌粒子・有機物の物理的損失,の3点が挙げられる。これら3経路による物質等の移動・流出を抑制し,生産生態基盤の劣化を回避する技術的対応を確立することが,農業の持続性確保のために重要である。
環境農学