研究課題
1.骨形成性低分子化合物の最適化と作用機序解析:【分子作用機序の解析】Runx2、オステリックス、Sox9について、低分子化合物処理によるゲノムへの結合プロファイルの追跡を開始した。未分化間葉系細胞を骨形成性低分子化合物に曝露し、各転写因子に対するクロマチン免疫沈降-シーケンス法を行った。同様に、トランスクリプトームおよびプロテオーム解析を行った。低分子化合物を作用させた未分化間葉系細胞からRNAを回収し逆転写反応後、cDNAマイクロアレイを行い、遺伝子発現プロファイルを取得した。プロテオーム解析においては、低分子化合物を作用させた細胞からタンパク質を抽出し、プロテインアレイ、二次元電気泳動およびLC/MSを用いて、タンパク質のリン酸化プロファイルを取得した。低分子化合物による分化誘導過程において、各転写因子の特異的抗体を用いた転写複合体のアフィ二ティー精製とLC/MSによる複合体構成タンパク質の解析を行った。2.低分子化合物と第一世代人工骨との相互作用制御:ひきつづき、新たな搭載方法を検討した。3.動物実験での検証:【低分子化合物搭載人工骨による骨再生機序の解明】Col1a1-GFPマウスおよびRunx2-GFPマウスにおいて、骨欠損・変形モデルを作製し、低分子化合物搭載人工骨を埋植した。各マーカー遺伝子の発現を継時的に観察し、低分子化合物搭載人工骨による骨再生過程において出現する細胞の性質と、その出現の時間的・空間的パターンを解析した。
2: おおむね順調に進展している
全ての項目について、ほぼ計画通り進行しているため。
基盤技術は順調に研究開発されているが、今後の臨床展開をにらんで、最終年度は実用化や、規制との連携についても検討を開始する予定である。
すべて 2014 その他
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 5件、 謝辞記載あり 5件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)
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