研究課題/領域番号 |
24240094
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
平田 道憲 広島大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (30111660)
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研究分担者 |
今川 真治 広島大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (00211756)
藤原 眞砂 島根県立大学, 総合政策学部, 教授 (50209128)
加藤 毅 筑波大学, ビジネス科学研究科(系), 准教授 (10233800)
水野谷 武志 北海学園大学, 経済学部, 教授 (80364230)
貴志 倫子 福岡教育大学, 教育学部, 准教授 (60346468)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 生活時間 / ライフスタイル / 国際比較 / 生活経営学 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,第一に,1972年に愛媛県松山市で実施した生活時間調査を再度実施し,生活時間配分の40年間の変化を明らかにすることであり,第二に,生活時間配分の国際比較分析を実施し,諸外国と比べた日本の生活時間配分の特徴と変化を明らかにすることである。本研究は,4年間で実施する計画であり,平成26年度は3年目にあたる。平成26年度の主要な研究実施計画は,第一に,平成25年度に実施した生活時間調査データを研究組織全員で共有すること,第二に,基本的な集計をすることであった。 本年度は,この研究実施計画に沿って,第一に,研究組織メンバー全員が生活時間調査結果のデータを共有できるようにした。本研究における生活時間調査データは,通常の質問紙調査のように,質問紙と調査結果のデータを研究分担者に送付するだけではきちんとデータ共有することが不可能である。というのは,生活時間関連のデータは,一日24時間について,調査対象者が具体的に記入した行動,その開始時刻,終了時刻,場所,同席者,二次的行動(ながら行動)の情報から構成され,行動については,約100の行動分類が用意されている。こうした情報を研究組織メンバー間で正確に共有するために,研究代表者が研究分担者と密接な情報交換を行った。 第二の基本的な集計については,行動別時間配分,場所別時間配分,同席者別時間配分,および時間配分のジェンダー分析について,過去2回の生活時間調査結果との比較を実施した。インターネットの普及による時間配分など,40年間で大きな変化がある一方で,40年間であまり変化していない時間配分も明らかになった。国際的にみて短いという夫の家事労働時間も,日本のなかでの40年間の変化をみると徐々に長くなっていることも明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実績の概要で述べたとおり,平成26年度は,第一に,平成25年度に実施した生活時間調査データを研究組織全員で共有すること,第二に,基本的な集計をすることが主要な研究実施計画であった。 第一のデータの共有については,生活時間調査データは,通常の質問紙調査と異なり,時間関係のデータ,時刻関係のデータ,行動分類,二次的行動(ながら行動)の処理など,研究組織メンバー間できめ細かく情報共有する必要がある。これについては,研究代表者が各研究分担者と緊密な連携をとり,正確な情報共有ができた。 第二の基本的な集計については,行動別時間配分,場所別時間配分,同席者別時間配分,および時間配分のジェンダー分析について,過去2回の生活時間調査結果との比較を実施することができた。 以上のことから,本研究は「おおむね順調に進展している」と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は平成27年度が最終年度である。平成26年度に研究組織メンバーによって調査データの共有ができた。平成27年度には,研究組織の各メンバーがそれぞれ担当する研究枠組みに沿って調査結果の集計,分析を実施する。平成27年度前半に,研究組織各メンバーの研究内容について最終確認のための討議を実施し,平成27年度後半に公開での研究成果発表会を実施する計画である。現在計画中の分析枠組みは,(1) 40年間の生活時間配分の変化,(2) 生活時間配分の国際比較,(3) 生活時間配分のジェンダー分析,(4) 生活時間配分からみたワークライフバランス,(5) 情報化の進展と生活時間配分,などを予定している。
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