研究分担者 |
山口 敬子 日本女子大学, 家政学部, 助教 (00440074)
松井 芳光 東京農業大学, 応用生物科学部, 助手 (10647845)
大塚 譲 戸板女子短期大学, 食物栄養科, 教授 (20135833)
中西 康博 東京農業大学, 国際食料情報学部, 准教授 (60246668)
鈴木 恵美子 お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 教授 (80154524)
安藤 直子 東洋大学, 理工学部, 准教授 (70360485)
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研究実績の概要 |
メラノイジン分解菌の探索により得られた菌株について引き続き性質を明らかにした。菌体抽出液を硫安分画し、メラノイジンを分解したところ硫安30-70%飽和画分に活性が認められた。ラッカーゼ活性を測定したところこれらの菌に活性が認められた。市販のラッカーゼは廃糖蜜や一部のメラノイジンを脱色した。 メイラード反応物質の網羅的分析方法を改良し、非逆相系のカラムを用いると今まで分離が困難であった、CEL、CML、MG-H1などのAGEsが分離できることを明らかにした。このカラムによるLCとQTRAP5500および2000マススペクトルメータを用いてグラディエント溶出による分析法を確立した。HMFはカラメル、コーヒー、コーラから検出された。Pyrはコーヒーで、2-MPyrもコーヒーでのみ検出された。2,3DM-Pyrはコーヒーとコーラで、2,6DM-Pyrはカラメル、コーヒーおよびコーラで検出された。2,3,5TM-Pyrはコーヒーで少量検出された。魚醤と醤油でCELとCMLが、黒糖入り蒸しパンではさらにMG-H1も検出された。 2,3-ジケトグロン酸(DKG)のHepG2細胞に対する毒性を調べた。DKGのポジティブ対照としてメチルグリオキサール(MGO)を選んだ。8,24時間培養ではDKG添加は生存率を低下させなかったが、MGOでは添加濃度2mM以上で生存率が低下した。48時間培養ではMGO、DKGともに添加濃度が増加すると生存率が低下した。添加濃度5mMの場合、MGO添加の方がDKG添加よりも生存率は低かった。DKGの細胞毒性はMGOよりも低いと考えられる。
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