研究課題/領域番号 |
24240105
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
大島 純 静岡大学, 情報学研究科, 教授 (70281722)
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研究分担者 |
村山 功 静岡大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (40210067)
望月 俊男 専修大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (50379468)
稲垣 成哲 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (70176387)
中山 迅 宮崎大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (90237470)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 学習科学 / 21世紀型スキル |
研究実績の概要 |
教職班1では,教職大学院が県内の新たな学びを広げていく「拠点」として機能していくために,大学院生の活動として,アクションリサーチ先学校において同僚教員の異なる教育観の変容を促すような取り組みを意図的に支えた結果,実際に複数教員の教育観の変容を促すことに成功した.教職班2では,開放制教職課程において教育実習の事前事後指導に参加する学生が,教育実習に赴いている間にSNSを介して実習体験を報告・討論するようにし,様々な職場体験を共有し,その活動の中で教師としての職業観を涵養することを目指した授業実践研究を行った.デジタルストーリーテリングによる教育実習生活のイメージトレーニングおよびリフレクションによって,教職を意識した教育実習体験の報告が多く行われ,職業観の涵養に有効であることがわかった. 教科教育班1では,昨年度に引き続き,学習科学の研究成果を応用し,科学技術の社会的問題に関するアーギュメントに焦点を当てた小学校理科の教職科目のコースウエアを評価・改善・実施した:(1)学習成果の評価として地球温暖化に関するアーギュメントの評価課題を開発するとともに,小学校教員を目指す大学生のアーギュメント・スキルの評価を行った.(2)評価基準のアーティキュレーションというデザイン指針に基づいてコースウエアを改善し,その効果を検証した.(3)評価基準が表現されたアーティファクトというデザイン指針に基づいてコースウエアを改善し,その効果を検証するための教育実践を実施した.また教科教育班2では,宮崎大学での小学校教員免許用の理科教育科目で,学生の理科授業観を,児童の変化を目指す学習者中心のものに変えることを目指した実践を行い,安定した効果が得られたかどうかを明らかにした.その結果,「児童が自分の考えを他人に説明して異なる考えの人を説得する」を含めて多くの質問項目において,改善が見られた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
各検討班が,経年でデザインの設計,実施,評価を着実に展開し,その成果が国際レベルの学会において評価され,また,国内においても学会誌へ採択されるなど,順調に進んでいる.
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今後の研究の推進方策 |
問題なく最終年度を迎えており,全体的な研究成果を教育工学選書の1つのvolumeとしてまとめる予定でもある.さらに,それに追加して,電子補助教材を作成し,広く高等教育機関で利用可能なものとする予定である.
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