研究課題
オオミズナギドリ調査は、育雛期に相当する8月から9月にかけて、岩手県山田町船越大島で実施した。育雛中の親鳥に緯度経度を記録するGPSロガー、位置に加えて加速度や角速度により飛翔中の姿勢や動きを記録するフライトレコーダー、動画を撮影する小型ビデオカメラ、1日1点の位置情報を2年間記録するジオロケータを装着した。平成27年9月は例年以上に多くの台風が調査地に接近したため、装置の回収には非常に苦労したが、例年通り行動記録を得ることが出来た。得られたデータを解析し、鳥の飛翔経路から現場の風情報や鳥の頭の向きを推定する手法を考案することができた(現在論文査読中)。ビデオカメラによる映像には、餌を捕るシーン以外にも、海上に浮かぶプラスチックゴミをつつく様子が撮影されていた。7月から10月にかけて、岩手県大槌湾周辺海域の定置網に混獲されたアカウミガメとアオウミガメに、衛星対応型電波発信器、行動記録計および動画を撮影するビデオカメラを取り付けて放流した。後者2つはタイマーによる自動切り離し装置により個体から切り離し、海面に浮かんだ装置を回収することによりデータを得ることが出来た。画像にはアオウミガメがプラスチックゴミに19回遭遇し、内12回噛みつくといった様子が撮影されていた(現在論文査読中)。アカウミガメ2個体およびアオウミガメ3個体に取り付けた衛星対応型電波発信器により、1年近い回遊経路を測定した。12月から1月にかけて、岩手県釜石市甲子川河口で捕獲されたシロザケ1個体に塩分加速度記録計と小型ビデオカメラを装着し、産卵遡上する個体の行動や環境に関する記録を得た。ビデオデータにはサケが水面に顔を出し、空気を吸い込んでいる様子が記録されていた。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Journal of Biogeography
巻: 43 ページ: 801-808
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http://www.fishecol.aori.u-tokyo.ac.jp/sato/
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