研究課題
フィルンの微細構造発達の調査として、従来からの継続として、氷と空隙の幾何学形状・粒径・密度、それに結晶主軸方位分布を計測した.氷と空隙の幾何学形状・粒径の新規計測を優先して実施してきた.ミリ波を用いた電磁波の散乱手法を手法の軸に置いて、フィルンの微細構造発達を調査した.これまでに極域で採取した試料やデータの資源の活用し、データと考察の蓄積を継続した.昨年度からのデータの蓄積がなされているため、計測データを分析し、考察と論文化にエフォートを注いだ.主として使用した計測機器やノウハウとしては、① 開放型マイクロ波共振器を用いた誘電率テンソルの計測、② ガンマ線透過法を利用した高空間分解能密度計測、③ 近赤外光学反射ラインスキャン計測、④ 複素誘電率連続計測、⑤結晶主軸方位分布計測、⑥ミリ波散乱計測である.フィルンの3次元幾何構造の研究には、X線吸収μトモグラフィの活用が重要な情報をもたらすが、別途予算での購入が12月までに実現したため、これを用いて実施した.計測の実作業を促進するために、実験・研究補助者をアルバイトとして活用した。平成26年度に研究代表者がおこなったアクションを以下に要約する.(1)南極氷床で採取した雪氷試料に対し、各種計測手法を用いた計測.(2)連携研究者も含めデータ検討を実施.(3)国内外の学会で研究発表と論文執筆、プレスリリース発信.実績として特記すべき事項を述べる.南極とグリーンランドのフィルンの比較解析を実現した.化学分析との対比を実現した.南極での試料採取経緯の報告書を執筆した.南極の複数のアイスコアの年代同期にも、フィルン解析の知見を応用した.これらは、多岐にわたる論文発表や学会発表に反映した.今後も投稿と発表を継続するほか、遅延した部分の計測を今後も続ける.フィルンの変形と変態メカニズムの骨格を明らかにしつつあり、プレスリリースで発信した.
26年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2015 2014 その他
すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 9件、 オープンアクセス 8件、 謝辞記載あり 6件) 学会発表 (11件) (うち招待講演 1件) 備考 (3件)
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