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2014 年度 実績報告書

サンゴと褐虫藻の共生関係のゲノム科学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 24241071
研究機関沖縄科学技術大学院大学

研究代表者

佐藤 矩行  沖縄科学技術大学院大学, マリンゲノミックスユニット, 教授 (30025481)

研究期間 (年度) 2012-10-31 – 2015-03-31
キーワードサンゴ / カッチュソウ / 共生 / ゲノム科学 / サンゴ礁再生 / 集団遺伝学
研究実績の概要

サンゴ礁は熱帯雨林と並んで最も生物多様性に富む場所である。しかし最近の地球規模での環境の悪化に伴いサンゴ礁の消失が続いており、生物多様性維持の観点からもサンゴ礁の保全が叫ばれている。サンゴ礁は造礁サンゴによって作り出されるが、造礁サンゴはカッチュソウ(Symbiodinium)と共生関係を維持することによってこの能力を獲得している。従って、サンゴとSymbiodiniumの共生関係の成立と、環境ストレスによる共生関係の崩壊(白化とその後の死)のゲノム科学的研究は急務である。
コユビミドリイシ(Acropora digitifera)は、1998年のエルニーニョ現象による海水温の上昇によって沖縄で最も被害を被った種である。我々は2011年にこのサンゴのゲノムを解読した。その結果、ミドリイシ属サンゴはアミノ酸の一種システインを自身で合成することが出来ず、それをSymbiodiniumに依存していることが分かった。そのため、ストレス下でサンゴからSymbiodiniumが離脱すると、他のサンゴ(キクメイシなど)に比べてより早く白化し死にいたったのではないかと推論した。
サンゴとSymbiodiniumの共生関係を理解するためには、サンゴのゲノムのみならずSymbiodiniumのゲノムを解読する必要がある。そこで、本研究ではSymbiodinium minutum(クレードBに属する)のゲノムを解読した(カッチュウソウとしては世界で初めてのゲノム解読)。そして、この藻類のゲノム中では遺伝子が一方向に並んでいることや、染色体凝集にはバクテリア由来の遺伝子が数多く使われていることなどを明らかにした。また、カッチュウソウの色素体のゲノムが非常退縮的なものになっていることも明らかにした。現在ウスエダミドリイシおよびクレードA, C, DのSymbiodiniumのゲノム解読を進めている。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2015 2014 その他

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 4件、 謝辞記載あり 4件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Diversification of light harvesting complex gene family via intra- and intergenic duplications in the coral symbiotic alga Symbiodinium.2015

    • 著者名/発表者名
      Maruyama, S., Shoguchi, E., Satoh, N., Minagawa, J.
    • 雑誌名

      PLoS One

      巻: 10 ページ: 1-15

    • DOI

      doi: 10.1371/journal.pone.0119406

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Development of novel, cross-species microsatellite markers for Acropora corals using next-generation sequencing technology.2014

    • 著者名/発表者名
      Shinzato, C., Yasuoka, Y., Mungpakdee, D., Arakaki, N., Fujie, M., Nakajima, Y., Satoh, N.
    • 雑誌名

      Front. Mar. Sci.,

      巻: 2014 ページ: 1-14

    • DOI

      doi: 10.3389/fmars.2014.00011

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Massive gene transfer and extensive RNA editing of a symbiotic dinoflagellate plastid genome.2014

    • 著者名/発表者名
      Mungpakdee, S., Shinzato, C., Takeuchi, T., Kawashima, T., Koyanagi, R., Hisata, K., Tanaka, M., Goto, H., Fujie, M., Lin, S., Satoh, N., and Shoguchi, E.
    • 雑誌名

      Genome Biol Evol.

      巻: 6 ページ: 1408-1422

    • DOI

      doi: 10.1093/gbe/evu109.

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] A genomic approach to coral-dinoflagellate symbiosis: Studies of Acropora digitifera and Symbiodinium2014

    • 著者名/発表者名
      Shinzato, C., Mungpakdee, S., Satoh, N., Shoguchi, E.
    • 雑誌名

      Frontier in Microbiology

      巻: 2014 ページ: 1-18

    • DOI

      doi: 10.3389/fmicb.2014.00336.

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Cross talk of coral and Symbiodinium genes during environmental changes2014

    • 著者名/発表者名
      Satoh, N.
    • 学会等名
      Gordon Research Conference
    • 発表場所
      Hong Kong Univ. Sci $ Tech.
    • 年月日
      2014-08-11 – 2014-08-16
    • 招待講演
  • [備考] OIST Marine Genomics Unit

    • URL

      http://marinegenomics.oist.jp

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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