研究課題
サバナケット州を中心にラオスで採取された地表水や地下水、降水について、水素と酸素の安定同位体比や主成分、微量元素の分析を行い、水質の多様性と水循環の関係について検討した。池水は水素・酸素同位体比分析が高く重水素過剰値が低いことから、強い蒸発作用を受けているが、河川水や地下水には蒸発の影響が余り見られない。地表水の起源は夏季の降水であり、とくに源流域がアンナン山脈にある河川は同山脈に降った雨の影響を強く受けている。これに対して、地下水の両安定同位体比は狭い範囲に入り、周囲の高原や平野に降った雨を起源としている。水質は80%がカルシウムー重炭酸型で淡水に見られる一般的な傾向を示すが、マンガンや鉄が多く、風化が進んだラテライト質土壌の影響が見られる。とくに地表水はジルコニウムやレアアース元素などに富んでおり、土壌に由来するコロイド粒子に含まれる元素に富んでいる。重金属元素や硝酸イオンなどの濃度は水質基準に入っているが、水道水には亜鉛管などから溶出した亜鉛などの濃度が高い例も見られる。ラハナム地域では食塩に富む地下水が見られるが、水素・酸素同位体比の検討から、これら地下水は地下の岩塩層が降水起源の水に溶出したことが明らかになった。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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