研究課題
2012年度から3年にわたる本研究は、日本ではまだ本格的に行われていない、英語を含む複数の外国語の一貫教育における、複言語・複文化能力養成を対象とするものである。具体的には、慶應義塾で中学段階から行われている外国語教育において、語種を横断した横の連携を確保しつつ、中学・高校・大学といった学習段階の縦の接続を十全に機能させて、生徒・学生の複言語・複文化能力を養成するために、人材養成を含む教育システム作り、カリキュラム・教材・教授法の開発を行うことを目的とする基礎的研究である。特徴としては、海外において日本を代表して発言できる能力だけでなく、多言語・多文化化する日本社会のリーダーとして、異言語・異文化に拓かれた態度、社会的マイノリティーや言語的弱者に対する「気づき」の能力を備えた人材作りを視野に入れていることである。2014年度においても、主に班ごとの活動を行ったが、その成果は1学期に1回開催した全体集会で報告し、成果を共有した。2013年度まで継続してきた海外における学校教育の調査も積極的に継続した。2014年度は、特に教員養成に焦点を当て、イタリア・アルト・アディージェ州とフランスのアルザス地方において、小学校から高等学校における複言語能力養成教育の実態を観察するとともに、現場の教員、教育委員会の担当官、大学の教育学部の教授らに、教員養成と研修の実態に関する聞き取り調査を行った。この他、特に注力したのは、これまでの成果を積極的に学会等で発表することと、全体の成果をまとめた「報告書」の作成である。これは、全体で260ページを超す充実したものとなった。印刷物を関係諸機関、研究者に送付した他、PDFファイルとして求めに応じて配布している。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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