研究課題/領域番号 |
24243039
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研究機関 | 成城大学 |
研究代表者 |
河口 洋行 成城大学, 経済学部, 教授 (40364666)
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研究分担者 |
田近 栄治 一橋大学, 経済学研究科(研究院), 特任教授 (10179723)
菊池 潤 国立社会保障・人口問題研究所, 社会保障応用分析研究部, 第4室長 (30506481)
井伊 雅子 一橋大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (50272787)
橋本 英樹 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50317682)
森山 美知子 広島大学, 医歯薬保健学研究院, 教授 (80264977)
尾形 裕也 東京大学, 政策ビジョン研究センター, 特任教授 (90336016)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 国際研究者交流 / 高齢者ケア / 医療介護連携 / 疾病管理 / 財政シミュレーション / プライマリケア |
研究実績の概要 |
今年度は初年度に引き続き、高齢者向け慢性期医療・介護制度について、供給面(delively)及び資金調達面(finance)の両面から研究が遂行された。具体的には、第4回研究会を開催し、研究の進捗が報告され、当該年度における研究の方向性のすり合わせが行われた。あわせて、来年度に開催する予定の国際シンポジウムの内容に関する打ち合わせを実施した。
併せて、当初共同研究を実施する予定であった、EU諸国及び米国の研究状況について把握するため、2つの国際学会に参加した。具体的には、7月に開催された国際医療経済学会(International Health Economics Association)の第10回世界大会(オーストラリア・シドニー)に参加した。主に医療経済学をベースにした高齢者ケア、疾病管理、費用推計手法などのセッションに参加し、情報を収集した。 11月には国際統合ケア財団(International Foundation for Integrated Care)が開催した、世界統合ケア会議(シンガポール)に出席し、主に医療専門職が中心となった各国の統合ケアの現状について情報を収集した。特に、EUの共同研究プロジェクトであるproject INTEGRATIONや、シンガポール独自の試行プロジェクトSPICEなど、特に当方にとって有益な発表もあった。
さらに、来年度の国際シンポジウムへの参加依頼と発表内容の打合せのため、フィンランド及びオランダに出張した。具体的には、オランダ・エラスムス大学のクリーフ教授に面談し、シンポへの参加と、慢性期ケアにおける管理競争方式の導入可能性についての講演を依頼した。フィンランド・アールと大学のリルランク教授にもシンポ参加要請と、フィンランド独自のケアモデルKOTITORIについての講演を依頼した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
第4回研究会において、当初計画通り個別研究者が研究を遂行していることが確認された。具体的には、第一に先進的なケアモデルの研究については、河口教授からフィンランドのKOTITORIモデルに関する報告が行われた。第二のプライマリケア体制については従来から研究チーム内で積極的な議論が行われていたが、その総括を文書にて河口教授から示された。第三の高齢者医療・介護費用の財政シミュレーションについては、菊池主任研究員から成果報告が実施された。 これらの研究実績を踏まえて、来年度の国際シンポジウムでの発表内容が討議され、決定された。
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今後の研究の推進方策 |
来年度(3年目)の国際シンポジウムにおける総合的な討論を目指して、個別研究者がそれぞれの分担部分の研究を推進する。また、本研究に関連する海外研究者を招待講演者として選定し、交渉を行う。 研究に当っては、研究者がそれぞれの立場から複合的に参画する。橋本教授(東京大学)、森山教授(広島大学)が医療専門職の立場から、田近教授(一橋大学)・油井教授(成城大学・連携研究者)は財政学の見地から、菊池研究員(国立社会保障・人口問題研究所)が財政シミュレーションの見地から、尾形教授(東京大学)は介護保険制度や社会保障体制の研究者として参加する。井伊教授(一橋大学)及び河口教授(成城大学)は医療経済学の見地から貢献する。 また、最終的な研究のとりまとめは河口教授(成城大学)が実施する。
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備考 |
上記科研費研究プロジェクトHPを引き続き公開し、研究会の発表資料・議事録などを提供している。
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