研究課題/領域番号 |
24244010
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
長田 博文 九州大学, 数理学研究院, 教授 (20177207)
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研究分担者 |
種村 秀紀 千葉大学, 大学院理学研究科, 教授 (40217162)
舟木 直久 東京大学, 大学院数理科学研究科, 教授 (60112174)
白井 朋之 九州大学, マス・フォア・インダストリ研究所, 教授 (70302932)
熊谷 隆 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (90234509)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 無限粒子系 / 確率力学 / 確率幾何 / ランダム行列 / クーロンポテンシャル / 普遍性 / 行列式測度 |
研究実績の概要 |
27年度は連続空間の行列式点過程の末尾事象の自明性についての論文をまとめた。 また、行列式測度のDichotomyの論文がPTRFに、代数的に構成された行列式点過程の確率力学の論文がSPAで出版された。 28年度は、カナダのバンフで行われた研究集会「Beta Ensembles: Universality, Integrability, and Asymptotics」に参加し発表するとともに、参加者と議論した。この研究集会はランダム行列理論の普遍性やβアンサンブルの場合に力点を置いており、参加し議論に加わることは有意義であった。また、イタリア・ICTPの研究集会にも参加し、発表するとともに参加者と議論した。以上の活動を通じて、行列式測度の場合に対数微分の存在を証明するための一般論が得られ、参加者と共著の論文としてまとめることになった。 有限粒子系近似の一般論を論文としてまとめ、数理解析研究所講究録別冊にアクセプトされた。また、1次元無限粒子系の自己拡散係数の退化性に対する論文をまとめ発表しアクセプトされた。この結果により、1次元の粒子系は、非衝突の場合劣拡散的であるという結果を、一般的に証明した。また、無限粒子系のタグ付き粒子の問題に対して、従来より自然な定式化を行うことができた。無限次元確率微分方程式で対称性を持つ場合に対する解の構成と一意性の証明の一般論について、それを概説したものをまとめ、論文として発表した。更に有限粒子系近似について、まとめた論文をJournal of Mathematical Society for Japanに投稿しアクセプトされた。この論文は、無限粒子系に対する有限粒子系からの収束を、確率微分方程式のレベルで証明するものであり、今後、ランダム行列に関する確率力学の普遍性の研究を進めていく上で基礎なる重要な仕事である。
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現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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