研究概要 |
NASAのロケット実験(FOXSI, FOXSI2)を通じて,太陽ナノフレアに伴う粒子加速が,どのようなスペクトルおよ び空間構造で起こっているかを明1らかにし,太陽活動全体に対する寄与を見積もることを目的とした研究を進めている。 2012年11月に世界ではじめて成功した硬X線望遠鏡を用いた太陽観測ロケット実験FOXSI1の結果を用いた解析を進めた。実験ではフレアの検出に成功し,同時に観測が行われたRHESSIのイメージに比べて極めて高いコントラストの画像を得ることに成功し,米国の天文学会,太陽科学学会にて発表した。次期計画である太陽硬X線観測ロケット実験FOXSI2および,その先の計画に向けて、焦点面検出器となるファインピッチ両面ストリップ型CdTe半導体撮像検出器の実装設計を行い、試作を行った。CdTe半導体素子部には、60ミクロンのストリップピッチと片面128ストリップを持つ両面ストリップ型CdTe半導体素子を用い,我々が開発を行ってきた読み出しLSIと接続する実装方法を検討し,実際に試作した。現在,機械的,電気的性能試験を行っている。検出器を搭載する回路基板の外形寸法、入出力信号の種別、入出力信号用コネクタの種別など,FOXSI-1の検出器基板を発展させた一体化基板の開発を行い,電気試験を行って正常に動作する事を確認した。
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