研究課題/領域番号 |
24244024
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
鈴木 健 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (10196842)
|
研究分担者 |
山口 貴之 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (10375595)
福田 光順 大阪大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (50218939)
泉川 卓司 新潟大学, アイソトープ総合センター, 准教授 (60282985)
大坪 隆 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (70262425)
西村 太樹 東京理科大学, 理工学部, 助教 (30612147)
|
研究期間 (年度) |
2012-05-31 – 2016-03-31
|
キーワード | 中性子スキン / 反応断面積 / 荷電変化断面積 / 国際研究者交流ドイツ |
研究概要 |
研究題目の「中性子スキン」は原子核衝突の際の、反応断面積測定から「核物質半径」を、荷電変化断面積測定から「荷電(陽子分布)半径」を、各々独立に決定し「中性子分布半径」に迫り「陽子分布半径と中性子分布半径の差」に対応する物理量である。Ni同位体は2重魔法数核(陽子数Z=28、中性子数N=28、50)を含み非対称度((NーZ)/Z)が0~0.78と大きく変化し、中性子スキン厚の非対称度依存性から原子核の状態方程式(EOS)のパラメター決定に迫る事ができる。 本年度は、ドイツ重イオン科学研究所(以下GSI)にて本番実験で使用する1)遅延線式粒子位置検出器、2)反応断面積測定用原子番号識別検出器、の「検出器製作/性能試験@放射線医学総合研究所」をその準備として行って所定の性能を確認していた。ところがGSIでは次期新加速器施設建設計画が進展し本番実験を行えない事情が発生し急遽(2012年12月)、国内の同等加速器施設である理化学研究所で本番実験を行う事に変更を余儀なくされた。このため、上記1)と2)の他に3)として荷電変化断面積測定用原子番号識別検出器を製作・性能試験を行う事が新たに要求された。 3)については始め理研加速器施設の入射核破砕片分離装置の中間焦点面に設置するものだがスペース的な観点からチェレンコフ検出器を候補としてシュミレーションコード(GEANT4)を用いて検討した。結果的にガス検出器を選択する事になり現在その設計を行っている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究実績の概要の項目にも記載したが当初計画では本番実験を想定していたGSIでは行えない事情が発生し急遽(2012年12月)、国内の同等加速器施設である理化学研究所で本番実験を行う事に変更を余儀なくされた。新たに荷電変化断面積測定用原子番号識別検出器を製作・性能試験を行う事となった為。
|
今後の研究の推進方策 |
1)今年度は理化学研究所での課題採択委員会にて「中性子スキンに迫る」実験課題を発表すると共に荷電変化断面積測定用原子番号識別検出器を製作・性能試験を行う。 2)当初計画では2年目に予定していた本番実験を来年度(本課題3年目)に行う。 3)データ解析を急ぎ本課題4年目の最終年度には投稿論文として纏められる見込みである。
|