研究課題/領域番号 |
24244029
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
窪 秀利 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (40300868)
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研究分担者 |
折戸 玲子 徳島大学, 大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部, 講師 (80579417)
片桐 秀明 茨城大学, 理学部, 准教授 (50402764)
櫛田 淳子 東海大学, 理学部, 准教授 (80366020)
中森 健之 山形大学, 理学部, 准教授 (30531876)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 高エネルギー天体現象 / 宇宙ガンマ線 / 宇宙線 / 大気チェレンコフ望遠鏡 / 高速サンプリング回路 |
研究概要 |
本研究の目的は、超新星残骸・活動銀河核・ガンマ線バーストなどの高エネルギー天体の放射機構・粒子加速機構、宇宙線の起源を解明すること、さらに、ガンマ線観測から求めた赤外・可視背景放射を通して星形成史の研究や暗黒物質探索を行うことであり、第一の計画として、数10 GeV~100 TeVのガンマ線を従来よりも一桁高い感度で大気チェレンコフ望遠鏡を用いて観測する次期計画CTAの口径23m望遠鏡に搭載する焦点面カメラ(光検出器と読み出し回路)の開発を行い、望遠鏡に取付けて観測を行う。本年度、以下の成果を得た。1、光検出器である、1.5インチ径スーパーバイアルカリ光電子増倍管の改良と評価を行い、仕様を最終決定し量産した。2、7本の光電子増倍管からの信号を2GHzで同時に波形サンプリングする回路を開発した。この回路には、低消費電力アナログメモリが使われ、デジタル化された波形データはギガビットイーサネットで転送される。3、光電子増倍管1本毎の1次トリガー、続いて、クラスタ(光電子増倍管7本単位)間の2次トリガー生成を、スペイン・ドイツグループと協力し開発した。第二の計画として、上記の諸問題を解明するために、現在稼働中のTeVガンマ線望遠鏡MAGICとフェルミ衛星を用いた100 MeVから10 TeVまでの広帯域ガンマ線観測を行い、本年度、以下の成果を得た。1、ガンマ線連星HESS J0632+057の2011年2月のMAGIC観測データを解析し、140 GeV以上でガンマ線を検出し、スペクトルに折れ曲がりが見られなかった。2、BL Lac天体1ES 1215+303の2011年1-2月のMAGIC観測データを解析し、超高エネルギーガンマ線を初検出した。可視・X線・ガンマ線の多波長スペクトルは、1つのゾーンからのシンクロトロン自己コンプトン放射モデルで説明できることが分かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
大気チェレンコフ望遠鏡であるCTA口径23m望遠鏡の焦点に搭載する光電子増倍管からの信号を、高速で波形サンプリングする回路を開発し、本年度、仕様を最終決定し、量産する予定であったが、回路の改良が必要となったため、開発および量産が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
CTA口径23m望遠鏡に搭載する高速波形サンプリング回路の開発を今後も続け、仕様を最終決定し量産する。当初計画よりも回路の開発が遅れているが、量産後の性能試験を極力自動化し期間短縮することで、当初計画通りに、カメラを完成できると考えている。
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